「おひとりさま」といえば、江口のりこさん演じる五月女恵が、お店やスポットを巡り、おひとりさまの時間を堪能するドラマ『ソロ活女子のススメ』が5月まで放送されていましたね。



ヘリクルーズやアフタヌーンティーなど、一人の時間を楽しむ姿。

ソロだからこそお店の人や見知らぬ人と話す機会が多く、知識の幅が広がり、コミュニケーション能力や雑談力が身に付く姿。

どんどん豊かな表情になる恵を見ていると、こちらまでじんわりと幸せな気持ちになるようでした。



さて、色んなことを楽しむには時間だけでなく、「お金」も必要です。今回は40~50歳代「おひとりさま」に焦点をあてて平均貯蓄のリアルをみていきましょう。



■40代「おひとりさま」の就業状況と貯蓄状況は



金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和3年調査結果」【調査対象は全国2500世帯(20歳以上80歳未満で、単身で世帯を構成する者)】を参考にします。



就業状況、就業先の産業、貯蓄額と順番にみていきます。



■40代おひとりさまの就業状況



  • フルタイム雇用:71.9.%
  • パートタイム雇用:9.7%
  • 自営業主:7.0%。

「おひとりさま」の生活を維持するにはやはり仕事は重要。7割の方がフルタイム雇用であることが確認できます。



■40代おひとりさまの就業先の産業



  • その他サービス業:35.5%
  • 製造業:18.6%
  • 医療、福祉:8.5%
  • 卸売業、小売業:7.2%
  • 公務、教育、電気水道業:7.2%
  • 宿泊業、飲食サービス業:7.2%

■40代おひとりさまの貯蓄額



【円グラフ】40~50歳代「おひとりさま」の平均貯蓄額。仕事状況や手取りからの貯蓄割合はいくら?

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和3年調査結果」をもとにLIMO編集部作成



  • 平均:818万円
  • 中央値:92万円

平均と中央値に大きな差がありますね。平均は一部の大きい金額に引っ張られやすいため、より実態に近いのは中央値といえます。



中央値で見ると92万円となり、貯蓄格差が表れていることが分かります。



40代ですでに貯蓄1000~1500万円未満を保有しているのは6.1%。貯蓄できている人はほんの一握り。金融資産が未保有の貯蓄ゼロの方は35.7%。老後に向けての早期の資産形成が必要と言えるでしょう。



■50代「おひとりさま」は貯蓄をいくらもっているのか



続いて50代おひとりさまの貯蓄額を確認します。



■50代おひとりさまの貯蓄額



【円グラフ】40~50歳代「おひとりさま」の平均貯蓄額。仕事状況や手取りからの貯蓄割合はいくら?

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和3年調査結果」をもとにLIMO編集部作成



  • 平均:1067万円
  • 中央値:130万円

平均、中央値ともに40代よりも上がっていることが分かりました。



また50代で貯蓄1000~1500万円未満は5.3%と減少、一方の貯蓄ゼロ世帯は35.7%と40代と同水準ということがわかりました。

50代に入れば、より貯蓄の二極化が進むため、やはり40代のうちから対策を取ることが必須といえるかもしれませんね。



■40~50歳代おひとりさまは、手取りから何%貯蓄しているのか?



老後資金を備えるとなると、基本となるのが貯蓄です。



では、40~50代のおひとりさまは、実際に年間、手取り収入からどれくらい貯蓄しているのでしょうか。同資料から確認していきましょう。



40代の中で貯蓄に回している割合で最も多いのは「35%以上:15.6%」です。

しっかり貯蓄できていることが分かります。一方で「貯蓄しなかった:25.1%」という方もいます。

貯蓄格差が大きいと先に述べましたが、収入からどれだけ貯蓄に回せているのかがポイントになりそうですね。



50代では貯蓄に回している割合で最も多いのは「10~15%未満:15.9%」。一方で「貯蓄しなかった:43.0%」。40代にくらべ、50代は貯蓄に回せる割合が下がっています。

さまざまな要因があると考えられますが、収入面では、50代となると管理職となった場合には、残業代が出ず逆に収入が下がったといった声も聞きます。

健康面でいうと、40代と比べて病気のリスクが高まることで、治療費がかかることや、治療のためフルタイムで働けなくなったということなども考えられますね。

貯金ができるのは早いうちがチャンスと考え、40代のうちに貯金する習慣を身につけましょう。



■【40~50歳代の貯蓄】将来のお金は自分で備える



年収や生活費は個人差がありますが、貯蓄ができていないと感じる人は、まずは年間の手取り収入から「10~15%未満」を目安に先取り貯金を始めましょう。

貯蓄ができている人は継続しつつ、老後資金として「いくら貯めたいか」、目標となる金額から逆算して、今の貯蓄の割合で間に合うか見直してみるのも良いでしょう。



定期的に送られてくる「ねんきん定期便」で将来の年金額を確認し、今の生活費を当てはめて、不足すると感じる場合には準備が必要です。

不足金額を現役時代に先に用意しておかなければなりません。

そして、低金利時代の今、貯蓄するといっても預貯金だけでお金を持ち続けていても、受け取る金利はほんのわずか。お金を「増やす」ことには繋がりにくいといえるでしょう。

そこで「お金に働いてもらう」という発想、つまり「資産運用」のスタートです。退職金や公的な年金だけに頼らず、自助努力で資産を増やすことができれば老後の安心につながります。



貯蓄とは異なり、資産運用には元本保証はありません。そのため、集中的に投資をするのではなく、リスクを分散しながら積立を長期間で継続できるかがカギとなります。

長い人生、ソロ活のドラマのように、将来も色んなことを楽しんで過ごせるように、早いうちに資産形成をスタートしていきましょう。



■参考資料



  • TV東京「ソロ活女子のススメ」( https://www.bs-tvtokyo.co.jp/solokatsu/ )
  • 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和3年調査結果」( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2021/21bunruit001.html )
  • 国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」( https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm )
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