■【厚生年金と国民年金】70~90歳代以上の平均月額はいくらか



70歳代以上「貯蓄2000万円残る世帯」は何パーセントか。厚...の画像はこちら >>

早いもので2022年も半分が過ぎました。この春、社会人になった方や定年退職を迎えた方なども、新しい生活スタイルに慣れてきたのではないでしょうか。



今年は昨年に引き続き、春から数多くの分野で値上げが続いています。現役世代から年金生活の方にかけて、皆マネープランを立てるのが難しいと感じているでしょう。

現役世代からすると、退職をした方など「シニア世代はお金持ち」というイメージがありますが、実際はどうでしょうか。



老後の収入源である年金もこの6月から前年比マイナス0.4%となっており、不安を抱える方もいると思います。

今回はセカンドライフを満喫する70歳代以上にスポットをあて、シニア世代のお金事情を考察します。



■70歳代以上の貯蓄額「2000万円以上」残る世帯はどれくらいか



早速ですが70歳代の貯蓄額を金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」を使って確認してみましょう。



70歳代以上「貯蓄2000万円残る世帯」は何パーセントか。厚生年金と国民年金の平均受給額も70~90歳代以上で確認

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成



■70歳代の貯蓄



  • 平均 2209万円
  • 中央値 1000万円

平均値は2209万円ですが、平均値は一部の大きな数字に影響を受けるため実態に近い中央値を参考にした方が良いでしょう。

中央値は1000万円ですから、平均値と比較して1000万円ほど少なくなっています。それだけ格差があることがわかります。



2019年に金融庁が発表した「老後2000万円」と照らすと平均値では上回りますが、中央値では大きく下回りますね。

続いて保有額の分布も確認してみます。



■70歳代の貯蓄分布



  • 金融資産非保有 18.3%
  • 100万円未満 4.5%
  • 100~200万円未満 3.8%
  • 200~300万円未満 3.1%
  • 300~400万円未満 4.5%
  • 400~500万円未満 2.0%
  • 500~700万円未満 5.4%
  • 700~1000万円未満 5.6%
  • 1000~1500万円未満 10.3%
  • 1500~2000万円未満 6.0%
  • 2000~3000万円未満 11.9%
  • 3000万円以上 22.1%
  • 無回答 2.6%

金融資産非保有世帯が18.3%、と約2割の世帯では貯蓄がないことも分かります。

一方で3000万円を超える世帯も20%います。

「シニア世代はお金持ち」とイメージされることも多いですが、世帯間の格差は大きいようです。



現役世代と比べると退職後の収入は少ないはずですから、貯蓄額の大きさが生活レベルに反映されるでしょう。



■【厚生年金と国民年金】70~90歳代以上の年金はいくらくらいか



続いて、収入源である年金について見ていきます。



厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(2020年度)」を参考に「国民年金」と「厚生年金」の金額を1歳刻みで確認してみましょう。



70歳代以上「貯蓄2000万円残る世帯」は何パーセントか。厚生年金と国民年金の平均受給額も70~90歳代以上で確認

出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(2020年度)」



■国民年金の平均年金月額



  • 70歳 5万7234円
  • 71歳 5万7153円
  • 72歳 5万7066円
  • 73歳 5万6874円
  • 74歳 5万6675円
  • 75歳 5万6235円
  • 76歳 5万6204円
  • 77歳 5万5881円
  • 78歳 5万5651円
  • 79歳 5万5525円
  • 80歳 5万7241円
  • 81歳 5万7024円
  • 82歳 5万6866円
  • 83歳 5万6876円
  • 84歳 5万6464円
  • 85歳 5万6321円
  • 86歳 5万6067円
  • 87歳 5万5643円
  • 88歳 5万5132円
  • 89歳 5万4498円
  • 90歳以上 5万554円

■厚生年金の平均年金月額



  • 70歳 14万3775円
  • 71歳 14万7105円
  • 72歳 14万6331円
  • 73歳 14万5724円
  • 74歳 14万5467円
  • 75歳 14万7519円
  • 76歳 14万8172円
  • 77歳 14万9924円
  • 78歳 15万2159円
  • 79歳 15万4467円
  • 80歳 15万7097円
  • 81歳 15万8604円
  • 82歳 16万356円
  • 83歳 16万851円
  • 84歳 16万1719円
  • 85歳 16万2711円
  • 86歳 16万2887円
  • 87歳 16万1929円
  • 88歳 16万2660円
  • 89歳 16万3514円
  • 90歳以上 16万1506円

※国民年金部分を含む

国民年金は年齢によってあまり差がないですが、厚生年金は年齢が高くなるほど受給月額が大きいことがわかります。

国民年金と厚生年金では受給月額に9万円ほど開きが確認できます。1年間で108万円、10年で1080万円の差となるため、年金の種類によっても生活レベルに差が出ることが想像できますね。

厚生年金も若くなるほど受給額が減っていますから、現役世代の方は「厚生年金だから安心」と思わずにしっかりとした準備が必要でしょう。



■ライフステージに合わせた対策を



70歳代の貯蓄や年金の受給額を確認しましたが、金融資産のない世帯が約2割など厳しい結果も確認できました。

貯蓄と年金どちらも重要ですが、70歳代も世帯間で大きなバラつきがありました。もちろん70歳代に限ったことではなく、各世帯と世代によってバラつきはあるでしょう。



公的年金も、種類によって大きな差が出ます。自分たちの加入している年金や、貯蓄額のペースから将来に向けて準備が必要かどうか早い段階から考えることをおすすめします。

足りないようであれば対策や準備が必要です。

たとえば、資産運用などを取り入れるのも良いでしょう。iDeCoや積立NISAなどコツコツ積み立てる仕組みが注目されています。リスクも伴いますが、預金などに比べて高いリターンを期待することもできます。



コツコツ積み立てる場合には「時間」が重要です。20歳代と50歳代では最終的な積み上がり額に大きな差が出ます。早い段階から無理なくはじめることがポイントです。

準備にも色々な方法があるため、気になった方は情報収集などからはじめると良いでしょう。

繰り返しになりますが、何事も準備時間は長い方が有利です。

今回の記事が長い老後を乗り切るために、お金事情について考えるキッカケとなれば幸いです。



■参考資料



  • 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2021/ )
  • 厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」( https://www.mhlw.go.jp/content/000925808.pdf )
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