お盆休み期間中は、自身のキャリアと向き合う方も多いです。中にはスキルアップを目指し、10月入社を狙って転職活動を決意する方もいますね。



国税庁のデータによると、日本人の平均給与は433万円です。多いと感じる方、少ないと感じる方、人それぞれでしょう。



子育て世代は年収によって、保育園の料金や児童手当の金額が決まります。そのため、親しい友人の間でもなかなか年収が推測できるような話題は持ち出さないのが暗黙のルールになっているように感じます。

今回はなかなか聞けない平均年収について、年代別に見ていきます。さらに、平均年収に当てはまる年収400万円台のいわゆる「ふつうの家庭」の貯蓄平均額についてフォーカスしていきます。



■年代別の平均年収はいくら?



国税庁の「令和2年(2020年)分 民間給与実態統計調査」から、日本人の平均給与は433万円とお伝えしました。年代別に見ると下記の通りです。



年収400万円「ふつうの家庭」の貯蓄平均額。年齢別の平均年収を知りこの夏スキルアップを

出典:国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」(令和3年9月)



全体でみると、最も給与が高いのは55~59歳の518万円です。



年齢があがるにつれ全体と男性の給与は上がっていますが、女性の給与は25歳以降ほぼ横ばいとなっています。給与面での男女差が大きいのが現状ですね。



■「ふつうの家庭」年収400万円台世帯の貯蓄はどれくらいか



ふつうの家庭である「年収400万円台」世帯の貯蓄事情を見ていきましょう。



総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると下記の通りです。



※四捨五入の関係で、各項目の合計と「平均貯蓄額」は一致しない場合があります。



■年収400万円台前半(400万~450万円)の勤労世帯



  • 平均年収:426万円
  • 平均貯蓄額:912万円

■〈貯蓄の内訳〉



金融機関…897万円



  • 通貨性預貯金:317万円
  • 定期性預貯金:303万円
  • 生命保険など:225万円
  • 有価証券:52万円

金融機関外…15万円



■年収400万円台後半(450万~500万円)の勤労世帯



  • 平均年収:474万円
  • 平均貯蓄額:784万円

■〈貯蓄の内訳〉



金融機関…765万円



  • 通貨性預貯金:277万円
  • 定期性預貯金:237万円
  • 生命保険など:157万円
  • 有価証券:94万円

金融機関外…19万円



ふつうの家庭である年収400万円台世帯を400万円台前半と後半にわけると、400万円台前半世帯の方が、貯蓄額が多いという結果になりました。



年収が多いほど貯蓄が多いというわけではないようですね。



年収400万円台前半世帯は、貯蓄1000万円も手に届く範囲です。内訳をみると、年収400万円台いずれの世帯も6割ほどを流動性の高い預貯金が占めています。



約3割は生命保険や有価証券など、金融商品を使った資産運用に回していますね。



■「ふつうの家庭」年収400万円台世帯は「負債」を抱えているのか



資産状況は貯蓄だけで測れません。ここからは「負債」についてみていきながら、「貯蓄-負債」から計算できる「純貯蓄額」についても考えていきましょう。



■年収400万円台前半(400万~450万円)



  • 平均負債額・・・521万円
  • 平均負債額のうち「住宅・土地のための負債」・・・486万円

純貯蓄額:391万円=912万円(貯蓄)-521万円(負債)



■年収400万円台後半(450万~500万円)



  • 平均負債額・・・693万円
  • 平均負債額のうち「住宅・土地のための負債」・・・652万円

純貯蓄額:91万円=784万円(貯蓄)-693万円(負債)



負債のほとんどが、住宅ローンなどの「住宅・土地のための負債」です。年収が大きいほど、住宅ローンの借入可能額は大きいからか、年収400万円台の前半と後半を比べると負債額は400万円台後半世帯の方が大きくなっています。



その結果、貯蓄から負債を引いた「純貯蓄額」は400万円台前半世帯が391万円。

400万円台後半世帯が91万円なので、約4倍です。



貯蓄額と同じく、純貯蓄額も年収が高ければ高いというわけではないということがわかりました。



■ふつうの家庭が貯蓄アップのために今できることは?



年収が高ければ貯蓄が多いというわけではないという結果から、どんな年収であっても貯蓄はできるというイメージがわきましたね。



もちろん年収アップを目指してスキルアップをしていく、というのも1つの方法ですが、ここからはふつうの家庭ができる貯蓄術について、ポイントを3つお伝えしていきます。



■1. 成長資産への投資



投資の鉄則は「安く買って、高く売る」ですが、それが1番できる可能性が高いのは「成長する資産」を選ぶことです。

成長する資産にはリスクはもちろんありますが、ある程度の期間保有すれば、プラスになる可能性も高くなります。

経済成長が成熟しつつある先進国だけを投資対象とするものよりも、新興国も含む「世界株式」を選ぶ方が、より高い成長性を期待できるでしょう。



■2. 長期のつみたて運用



投資信託を購入する際は、よく耳にする「ドルコスト平均法」を活用していきましょう。



一定のタイミングで同額を積立投資する場合、価格が高い時には少量、価格が低い時には大量に買い付けることができ、購入単価が均されて値動きの影響を受けにくいという考え方です。



逆に大きな金額で一括に買おうとすると、タイミングを見計らってなかなか運用を始められず、せっかく始めてもすぐに値下がりをして大きな損失になることもあります。



コツコツと少額でも地道に続けていくことが、長い目でみるとプラスになる可能性が高くなりそうですね。



■3. 投資だけではなくリスクヘッジも大切



ついつい投資でお金を増やすことに重点を置きがちですが、長期的につみたて投資を続けていくためには、前提として「定期的な収入」が必要になります。



リスクになりうるのは、ケガや病気などによって、働けずに収入がなくなってしまうことです。保険商品で最低限の保障を備え、リスクに備えておくといいでしょう。



■まとめにかえて



今回は年代別の平均給与と、普通の家庭の貯蓄についてみていきました。



年収を増やしたいと考えた方、年収はあるが貯蓄ができていないと感じた方、それぞれでしょう。



スキルアップで年収を増やすことは少し時間がかかるかもしれませんが、同じ年収でも工夫をして貯蓄を増やしていくことはできます。夏休みを使って、お金の使い方を見直してみるのもいいかもしれませんね。



■参考資料



  • 国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」(令和3年9月)( https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf )
  • 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」第8-2表( https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032190999&result_back=1&tclass4val=0 )
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