■年収600万円の本当の貯蓄額はいくらか



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9月がはじまりました。3連休が2回もあり、旅行やアウトドア、お子様のお弁当など出費が増える季節です。



一方で、食料品などの値上げも相次ぎ、この秋の出費を心配されている方も多いと思います。

「もっと給料が高かったらいいのに」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。

給与所得者の平均年収は、国税庁の「令和2年(2020年)分民間給与実態統計調査」によると、約433万円です。



年収600万円の貯蓄は1000万円超か?貯蓄の中身や負債の金額も知る

出典:国税庁の「令和2年(2020年)分民間給与実態統計調査」



全体の14.6%は、年収400万円台です。



また、年収600万円台の方は6.5%であり、さらに少数になります。

そこで今回は、年収600万円世帯の気になるお金事情について、解説していきます。



■「年収600万円」の働く世帯、平均貯蓄とその内訳は?



総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果(二人以上の世帯)」から、年収600万円台(勤労世帯)の貯蓄額や、その中身もながめていきます。



■年収600万円~650万円の勤労世帯



■平均貯蓄額:1119万円



  • 通貨性預貯金:421万円
  • 定期性預貯金:299万円
  • 生命保険:245万円
  • 有価証券:124万円
  • 金融機関外:30万円

■年収650万円~700万円の世帯



■平均貯蓄額:1128万円



  • 通貨性預貯金:455万円
  • 定期性預貯金:310万円
  • 生命保険:224万円
  • 有価証券:112万円
  • 金融機関外:28万円

年収600万円台の世帯は、平均貯蓄額が1000万円を超える結果となりました。預貯金が半分以上を占めていることがわかります。



次に、年収600万円台世帯の家庭の様子も見ていきましょう。



■年収600万円~650万円の勤労世帯



  • 世帯人員:3.24人(うち18歳未満人員:1.00人)
  • 世帯主の年齢:48.4歳
  • 女性の有業率:53.7%
  • 持ち家率:76.9%

■年収650万円~700万円の世帯



  • 世帯人員:3.37人(うち18歳未満人員:0.95人)
  • 世帯主の年齢:50.1歳
  • 女性の有業率:62.0%
  • 持ち家率:79.1%

世帯主の年齢は50歳前後となりました。また、女性の有業率がどちらも半分以上となっています。



年収600万円を実現するには、夫婦共働きの家庭を作るというのも1つの方法なのかもしれませんね。



■「年収600万円」の負債はいくらか



同調査から、年収600万円世帯の負債についても見ていきましょう。



■年収600万円~650万円の勤労世帯



840万円(住宅・土地のための負債768万円)



■年収650万円~700万円の世帯



810万円(住宅・土地のための負債758万円)



どちらも800万円を超える負債があることがわかりました。そのうちのほとんどが住宅ローンのようです。



貯蓄は1000万円以上あるものの、負債が800万円程度であることを考えると、家計に余裕があるとは言いづらいでしょう。



さらに、これから大学に進学予定の子どもがいる場合は、教育費用でさらに出費がかさみます。



そのうえ、リタイヤ後の老後資金も必要です。2019年には老後2000万円問題も話題になりました。



■老後2000万円問題を振り返る



人生の三大支出のうち、住宅ローンや教育費には対応できても、老後資金については心配される方が多いようです。



あらためて、先述した老後2000万円問題について振り返っていきます。



年収600万円の貯蓄は1000万円超か?貯蓄の中身や負債の金額も知る

出典:金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料「iDeCoを始めとした私的年金の現状と課題」をもとにLIMO編集部作成



上記のように、ひと月の収支が約5万5000円の赤字となり、老後を30年間とした場合に約2000万円が不足するという試算です。

上記の数値は一例であり、必要な資金は家庭によって異なります。

老後の収入と支出の差をできるだけ小さくすることが重要です。

退職後の主な収入源は、公的年金です。ねんきんネットや年金定期便で受給予定額をチェックし、老後の資金計画を立てておくとよいでしょう。

また、老後の出費を抑えるための計画も、できるだけ早いうちから立てておくとよいでしょう。急には変えられないので、まずはできる範囲で節約をはじめてみましょう。



■年収アップと合わせて資産運用も視野に入れる



ここまで、年収600万円の世帯の生活を見てきました。年収を上げるには、転職やスキルアップ、共働きなどさまざまな方法はあるものの、短期で実現するのはなかなか難しいものです。



そこで、お金に働いてもらう「資産運用」という方法にも目を向けてみるといいかもしれません。



今は、「つみたてNISA」や「iDeCo」といった、運用益が非課税となる制度があります。リスクはあるものの、これらの制度を正しく利用して老後に備えることは有効な手段です。



今日、老後は年金だけでは生活できないと言われ、現役時代のうちからある程度の準備が必要です。低金利で預貯金だけではお金が大きく増えづらい今こそ、資産運用を考えることは意味があるのかもしれません。



ただし、リスク許容度は家庭によって異なるもの。まずは情報を集め、じっくりと考えることをお勧めします。



■参考資料



  • 国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」(令和3年9月)( https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf )
  • 総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」(2022年5月10日)( https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html )
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