■つみたてNISA拡充へ



貯蓄3000万円以上世帯の平均年収はいくら?金融庁の税制改正...の画像はこちら >>

金融庁は2022年8月31日、令和5年度の税制改正要望を公表しました。



そのなかでは、「資産所得倍増プラン」関連要望として、下記が盛り込まれました。



  • 【所得税】NISAの抜本的拡充
  • 【法人税】資産形成促進に関する費用に係る法人税の税額控除の導入
  • 【贈与税】教育資金一括贈与制度の拡充等(教育団体等への寄付、投信信託での運用等)
  • 【所得税】金融所得課税の一体化

さまざまな内容がありますが、今回はNISAの抜本的拡充についてみていきます。そのうえで、貯蓄の実態についても見ていきましょう。



■つみたてNISAの対象年齢「未成年者」まで拡大を要望



先述の通り、税制改正要望に「NISAの抜本的拡充」が盛り込まれました。



■要望の主なポイント



貯蓄3000万円以上世帯の平均年収はいくら?金融庁の税制改正要望のポイントとは

出所:金融庁「令和5(2023)年度税制改正要望について」(2022年8月)



  • 制度の恒久化
  • 非課税保有期間の無期限化
  • 年間投資枠の拡大
  • 非課税限度額の拡大
  • 安定的な資産形成を促進する観点から、長期・積立・分散投資によるつみたてNISAを基本としつつ、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)※」を導入
  • つみたてNISAの対象年齢を未成年者まで拡大

「貯蓄から投資へ」という流れを、国全体に広げていこうとしていることがわかりますね。人生100年時代、貯蓄を若いうちから進めていけるように、今後制度が整っていくかもしれません。



それでは次から、年代別に貯蓄額を見ていきましょう。



■年代別の貯蓄額を確認!貯蓄1000万円を超える年代は?



ここからは、年代別の貯蓄額を見ていきます。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」から、貯蓄額の実態を確認していきます。



年代別の平均貯蓄額・二人以上の世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)



  • 20代:212万円(中央値63万円)
  • 30代:752万円(中央値238万円)
  • 40代:916万円(中央値300万円)
  • 50代:1386万円(中央値400万円)
  • 60代:2427万円(中央値810万円)
  • 70代:2209万円(中央値1000万円)

全体:1563万円(中央値450万円)

平均貯蓄額は50代で1000万円を超え、60代で2000万円を大きく超える金額となりました。

ただ平均値は、一部のお金持ちの貯蓄額につりあげられるので、実態に近いのは中央値でしょう。

中央値は70代で唯一1000万円台となりました。



■貯蓄3000万円以上「羨ましい」人の年収は平均でいくらか



貯蓄に関しては、実際に貯蓄が多い家庭はどうなのかが気になるところです。

貯蓄が3000万円以上ある人の世帯について見てみましょう。



総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」から、勤労世帯でチェックします。



■勤労世帯



  • 年間収入:992万円
  • 貯蓄:3397万円
  • 負債:596万円(住宅・土地のための負債550万円)
  • 世帯主の年齢:55.2歳
  • 女性の有業率:53.5%

貯蓄が3000万円以上ある世帯の年収は約1000万円となりました。

また、女性の有業率、つまり共働き率は半数を超えています。パワーカップルという言葉も最近は効くようになりましたが、高い年収を得るためには共働きも有効な選択肢の一つです。

世帯主の年齢は50代半ば。住宅ローンの残債と思われる負債は550万円となりました。



■貯蓄を増やし老後を豊かに



家庭によって状況は異なりますが、3000万円以上貯めるには、まずは世帯収入を増やすことを考えるのも一つの方法です。

小さなお子さんがいたり、ご家族の介護などが必要だったりすると働く時間は制限される部分もありますが、長期的な視野でキャリアプランを検討するといいでしょう。



また、現役世代の方の中には、「日々の生活に追われて老後のことを考える余裕がない」「老後なんてまだまだ先のこと」と先延ばしにしている方もいるでしょう。

しかし、老後資金を貯めるには、長い時間をかけてコツコツと貯めるのがポイントです。定年なんてまだまだ先と考えるのではなく、35歳から60歳までの25年間で2500万円貯めるなど、具体的な目標を設定するのがよいでしょう。



先述した通り、つみたてNISAなどの制度も今後さらに拡充されていくことが期待されます。投資初心者でも利用しやすくなっていくでしょう。もちろん、資産運用にはリスクもありますので、こうした制度についてしっかり学ぶことをおすすめします。



■参考資料



  • 金融庁「令和5(2023)年度税制改正要望について」(2022年8月)( https://www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20220831/01.pdf )
  • 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」( https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0 )
  • 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2021/21bunruif001.html )
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