今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは110.85円↓下値メドは109.35円世界の人流、コロナ前の90%までに回復。欧州が米国上回る
7月のドル/円の高値は7月2日につけた111.66円。8月の高値は8月11日につけた110.80円。
1日(水曜)のドル/円は、「円安」持続。高値110.42円、安値109.88円、1日の値幅は0.54円。
この日は109.99円からスタート。東京時間夕方に110.42円まで上昇して高値。NY時間になって110円を抜け109.88円まで下落しましたが、買い戻されて終値は110.05円(前日比+0.05円)
欧州時間まではドル買い優勢で、ドル/円は約3週間ぶりの高値をつけました。ところが、この日発表された民間版雇用統計のADP雇用データが予想より悪く+37.4万人(予想+61.3万人)だった。
もっとも両データの関係性は最近薄れているので、あまり深く考える必要はないかもしれません。前回もADPの+32.6万人に対して雇用統計は+94.3万人と大きな開きがありました。それよりも、重要な景気指数である9月米製造業ISMの雇用指数が9ヵ月ぶりの低水準まで悪化していることに注意。
なお、8月雇用統計の詳しい解説は 「いよいよこれが「最後の」雇用統計!パウエルFRB議長は、ホークスに勝利できるか?」 をぜひお読みください。
1日のユーロ/円は堅調。高値130.45円、安値129.84円。
この日の安値は、始値と同水準の129.84円。買いたい人が多く、オープンから全く下がることなく上昇して、NY時間には130.45円まで上値を伸ばしました。終値は130.28円(前日比+0.38円)。終値130円台は7月30日以来。
1日の豪ドル/円は上昇、 81円台へ。
豪ドル/円もユーロ/円と同じストーリーでオープン直後に80.39円まで下げてからあとは上げるのみ。80円台半ばの厚い売りをこなしてからは上昇が加速して、東京時間夕方に81円台に入ると、NY時間には81.23円まで上伸。終値は81.07円(前日比+0.61円)。81円台は8月13日以来。
ジャクソンホール会合前にタカ派FRB(米連邦準備制度理事会)を想定して売った分の買い戻しはほぼ完了。豪ドルが一段高を目指すかどうかは、明日の米雇用統計にかかっています。

主要指標 終値

※9月3日(金)の「毎ヨミ!為替Walker」は休載します。
今日の為替トレッキング
今日の一言
「今を生きる」とは、将来の不安に心乱されず、過去を引きずらず、この瞬間に集中すること
Get Down Tonight
8月雇用統計の詳しい解説は 「いよいよこれが「最後の」雇用統計!パウエルFRB議長は、ホークスに勝利できるか?」 をぜひお読みください。
米国ではコロナ前の2020年1月に比べて、就業者数が約900万人減少しています。しかし今年4月のデータによると、ほぼ同数の求人募集がありました。仕事があるのに雇用が伸びないのは、なぜなのか。
それは全米の企業が一斉に採用を拡大しようとしたため、十分な労働力を確保できなくなっているからだといわれています。米国の労働人口が減少しているわけではなく、短期的な雇用のミスマッチが理由です。
米国の雇用市場は今、極端な売り手市場になっていて、できるだけ自分を高く売ろうとしたり、より良い仕事を求めて転職を繰り返したりしている人が多くいる。米国で4月に仕事を辞めた労働者の割合は、過去20年で最大の水準。失業給付金がたっぷりもらえるから、すぐに働かずにゆっくりと自分に合う仕事を探すこともできる。
パウエルFRB議長は「月間100万人近い雇用増を見たい」と発言していました。もし非農業部門雇用者数が1ヵ月に100万人増えていくと仮定するならば、今年12月には、米国の雇用市場はコロナ前の完全雇用状態に戻ることができます。そうなれば、「米経済の著しい進展」の証拠が揃ったとして、米利上げに対するマーケットの期待は一気に盛り上がることになります。
米労働省が発表したJOLT求人件数によると6月の求人は1,000万件を突破。これは失業者の総数を上回る件数です。いったんスイッチが切り替われば、人々は堰を切ったように雇用市場になだれ込み、毎月の雇用が100万人どころか、月200万人に急増するような「過熱」リスクも高まっています。

今日の注目通貨:ドル/円
9月の予想レンジ ↑111.96円 ↓107.80円
8月雇用統計の詳しい解説は「いよいよこれが「最後の」雇用統計!パウエルFRB議長は、ホークスに勝利できるか?」をぜひお読みください。
9月のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は109.88円。109.88円より上ならばドル買い優勢、109.88円より下ならばドル売り優勢。
2021年これまでの高値は111.66円、安値は102.59円。平均値は107.13円。
1日の最大値幅は1.14円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.57円。
2021年のこれまでの値幅は9.07円。
114.55円 : 2018年 高値
112.75円 : 第4レジスタンス(HBO)
112.40円 : 2019年 高値(19年04月24日)
112.22円 : 2020年 高値(20年02月20日)
111.96円 : 第3レジスタンス
111.66円 : 2021年 高値
111.16円 : 第2レジスタンス
110.92円: 第1レジスタンス
109.88円 : ピボット
108.84円 : 第1サポート
108.59円 : 第2サポート
108.20円 : 2021年 61.8%
107.80円 : 第3サポート
107.32円 : 2017年 安値 LAST
107.13円 : 2021年 平均値
107.01円 : 第4サポート(LBO)
106.06円 : 2021年 38.2%
104.61円 : 2018年 安値
104.01円 : 2019年 安値
102.59円 : 2021年 安値

※9月3日(金)の「毎ヨミ!為替Walker」は休載します。
(荒地 潤)