今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは152.20円↓下値メドは151.15円英予算案:公共バス料金50%値上げ。最低賃金6%引き上げ
米インフレ:ラストマイルは険しい道に。長期インフレは2.5~3.0%に上昇
南アランド:電力供給の安定化が買い材料。
ECB:カザークス・ラトビア中銀総裁「経済成長を刺激する水準まで利下げする必要はない」
ドイツ:景気先行きに明るさ。IFO景況感が上昇
前日の市況
2月17日(月曜)のドル/円相場の終値は151.51円。前日終値比0.84円の「円高」だった。
この日発表された日本の2024年10-12月期のGDP(国内総生産)は、市場予想を大幅に超えて拡大した。日本銀行の早期利上げの確率がさらに高まるとの見方で、週明けは円高スタートとなった。

2025年34営業日目は152.20円からスタート。東京時間朝に152.38円まで上昇したが、すぐに失速。その後は半日かけて徐々に下落を続けた。前日の安値(152.03円)をブレークして、東京時間未明にはこの日の安値となる151.34円をつけた。24時間のレンジ幅は1.04円。

先週の相場は、トランプ大統領が発表した鉄鋼とアルミニウムに対する25%の関税政策を発表したことや米国の1月CPI(消費者物価指数)が強く、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げ確率が下がるとの見方でドルが買われた。
もっとも、「やるやる関税」ニュースにマーケットが慣れてきたこともあり、トランプ大統領が「相互関税」(貿易相手国が米国より高い関税を課している場合にその国からの輸入品に対する関税を同水準に引き上げること)を発表したあともドル高にはならなかった。
今週前半のドル/円サポートとレジスタンス、ブルベア転換点
短期:【円高】高値と安値の50%=153.84円
1月15日から2月17日までの
ドル/円のレンジは156.75円から150.93円。
レンジ幅は、5.82円。
高値と安値の50%(中間点)は、153.84円。
現在のレートは中間点よりも「円高」。
2025年 主要指標

今日の為替ウォーキング
今日の一言
時間を自分の味方につけるには、ある程度自分の意思で時間をコントロールできるようにならなくてはならない - 村上春樹
Words Get In The Way
ドル安は一時的かドルは、セーフヘブンとして、有事の際にはマネーの逃避先になるだけではなく高金利の魅力を併せ持つスーパー通貨になった。ドルに幅広い需要が集まるかぎり、人為的な介入や自然発生的な調整が起きたとしてもドル安は一時的な現象に終わるだろう。
日本国債の利回りは1.3%。日銀が頑張って利上げしたところで、米国の5.0%には追いつけない。日米金利差が厳然として存在する限り円安は続く。
ドルが強いのは米国が強いからである。米国が強いからドル高になるのだ。米国の10年債利回りは5.0%に迫る水準まで上昇しているのに米国株式市場は堅調だ。米国経済はソフトランディングどころか、景気減速さえ起きない「ノーランディング」を達成しようとしている。
米国経済とその他地域との格差は開くばかりだ。欧州では経済が急速に悪化している。そのためECB(欧州中央銀行)は、インフレ対策を道半ばで諦め、利上げから利下げへの政策転換を余儀なくされた。
経済だけではない。政治も不安定だ。右翼政党が勢力を拡大する中でフランスとドイツの政権が崩壊し、欧州の政治リーダー不在の状況があと半年は続くとみられている。米国のトランプ政権は、さまざまな問題があるとしても、政治的には「安定」している。
2008年のリーマン・ショック以降、約15年間も世界経済をけん引してきた中国は、深刻な不動産危機に足を取られ経済パワーを失いつつある。中国株市場はさえず、中国の10年債利回りは、過去最低水準の1.8%まで低下した。トランプ政権の関税の影響で、今年の成長鈍化がより鮮明になるだろう。
今週の注目経済指標

タイムゾーン 分析

(荒地 潤)