投資信託とETFの違いをご存じですか? 資産形成のために、米国のS&P500種指数や日経平均株価に連動することを目指す投資信託やETFに積立投資する人が増えています。今日は、長期資産形成において重要なETFをクイズ形式で楽しく学びましょう。
今日のクイズ
長期の資産形成において、上場投資信託(ETF:イーティーエフ)をうまく活用することは大切です。
ETFも投資信託も、どちらもファンドを経由して日本株・外国株・外国債券・国内債券などに投資するもので、少額で多数の銘柄に分散投資できるのがメリットです。
<ETF・投資信託の仕組み>

それでは、以下クイズを解いてください。
【第1問】
以下の【A】と【B】は、ETFと投資信託の説明図です。ETFの説明図はどちらでしょう?
【A】

【B】

【第2問】
以下の【C】と【D】は、ETFと投資信託の売買方法と売買上のメリット・デメリットについての説明です。ETFの説明はどちらでしょう?

第2問の説明文の中に、出てくるNAV(エヌエーブイまたはエヌエーヴィー)とは、ETFや投資信託の純資産価値です。より詳しい説明は後段をご覧ください。
【第3問】
以下の【E】と【F】は、ETFおよび投資信託の投資手法について、説明したものです。ETFの説明はどちらでしょうか?
【E】ほとんど全てがインデックスファンドです。米国S&P500種指数や日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動することを目指すファンドなどがあります。一部にアクティブ運用ファンドもあります。
【F】昔はアクティブ運用ファンドが中心でしたが、近年はインデックスファンドが急速に増加しています。今では、時価総額ベースで全体の半分以上がインデックスファンドです。
ETF・投資信託のNAVとは何か?
通常、投資単位1口(ひとくち)【注】当たりの純資産価値のことをNAVといいます。
【注】投資単位1口
米国に上場するETFでは、投資家が投資する最低単位を「1株」と呼ぶ場合があり、日本でもETFの投資単位について同様の呼び方をする人がいます。本稿ではETFと投資信託の投資単位を1口に統一します。
ETFの純資産総額が1兆円で、発行済み口数が1億口だとすると、NAV(1口当たりの純資産額)は、10万円(1兆円÷1億口)となります。
正解
【第1問】 【B】がETFの説明図です。【A】は投資信託の説明図です。
まず、投資信託を【A】の図を用いて説明します。

投資信託は、信託銀行の信託勘定にファンドを設定して、そのファンドに投資家が投資するものです。仮に、その信託銀行が破綻したとしても、信託勘定の中にある資産は守られます。
従って、日本の投資信託や年金基金などは、信託勘定にファンドを設定して、運用されています。
投資家が投資信託を購入すると、ファンドに資金が追加されますので、ファンドでは追加で運用資産(株など)を購入します。投資家が投資信託を売却(解約)すると、ファンドから資金が流出するので、ファンドでは運用資産(株など)を売却します。
次に、ETFを【B】の図で説明します。

ETFは、投資を専業とする会社(投資法人)で、会社型投資信託ともいわれます。ETFは東京証券取引所などに上場していて、取引所が開いている間、上場株式と同じように売買することができます。
投資家がETFの投資口を購入する時は、取引所で他の投資家の保有する投資口を買い取る必要があります。ETFは、基本的に投資家間で売り買いするものなので、投資家が購入や売却をするだけでは、ファンドに資金が入ったり出たりすることはありません。
【第2問】 【C】が投資信託、【D】はETFの説明です。

投資信託は、15時30分に成立するNAVで売買できます。
ところが、ETFの場合は、投資家が売買するので、売買タイミングによってはNAVより高い価格や低い価格で売買することになります。
例えば、時価総額が1兆円以上あり、流動性の高いETFならば、NAVに近い価格で売買できる可能性が高いでしょう。しかし、時価総額が小さく、流動性の低いETFでは、売買価格のNAVからのかい離が大きくなる可能性もあります。
以下は、実在するETF(日経平均インデックスファンド)の8月26日の終値と、NAVです。
◆価格:4万3,720円
◆推定NAV:4万3,687円
価格が推定NAVより高いことが分かります。買い手が売り手より積極的だったため、終値で買った投資家はNAVよりも高い価格で買い、終値で売った投資家は、NAVよりも高い価格で売ったことになります。
投資信託の場合は、必ずNAVで売買できます。もしこれが投資信託だったとすると、この日は、全ての投資家が4万3,687円で売買することになります。
【第3問】 【E】がETFの説明です。【F】は投資信託の説明です。
ETFはもともと、インデックスファンドだけでした。近年、一部アクティブ運用ファンドが出ています。アクティブ運用のETFを、アクティブETFと言います。
投資信託はもともとアクティブ運用のファンド中心でしたが、近年インデックスファンドが急増しています。
今日は、ETFと投信の仕組みや投資方法についてのクイズを出題しました。
来週(9月7日)は、「積立投資する時に、ETFか投信かどちらを使ったら良いか」を考えるためのクイズを出します。ぜひトライしてください。
(窪田 真之)