アドバンテストの2026年3月期2Qは38.0%増収、70.7%営業増益。SoCテスタ売上高は今1Qより減少したが高水準。

メモリ・テスタは今1Qを上回った。AI半導体関連が高水準だった。地域別には台湾向けの大幅減を、韓国向け、中国向けが補った。会社側は今期業績予想を大幅上方修正した。今後6~12カ月間の目標株価を引き上げる。


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「 決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した) 」


本レポートに掲載した銘柄: アドバンテスト(6857、東証プライム)


1.アドバンテストの2026年3月期2Qは38.0%増収、70.7%営業増益。業績好調。

 アドバンテストの2026年3月期2Q(2025年7-9月期、以下今2Q)は、売上高2,629.57億円(前年比38.0%増)、営業利益1,084.83億円(同70.7%増)となりました。

前年比では大幅増収増益でしたが、前四半期比では減収減益でした。前年比では、高価格、高採算の高性能SoCテスタが大幅に伸びたことで大幅増収増益となりました。


 事業セグメント別に見ると、SoCテスタ(ロジック・テスタ)は、前4Q1,488億円→今1Q1,913億円→今2Q1,737億円と高水準ながら今1Q比減収でした。全社の地域別売上高から見ると、SoCテスタは台湾向けが大幅に減少した一方で、韓国向け、中国向けが増加して補ったと思われます。台湾向けの減少は今1Qの台湾向け売上高が前倒し出荷によって大きくなり、その反動が出たためです。AI半導体向けは今1Q比減少しましたが、AI半導体以外の高性能CPU等の先端ロジック向けは増加しました。


 メモリ・テスタは、同351億円→335億円→439億円と今2Qは大幅増になりました。韓国向け、中国向けが増加しました。DRAM向け、HBM向けがともに伸びました。


 その他システムは、同202億円→158億円→198億円と増加しました。デバイスインターフェースとテストハンドラ(半導体をテスタに供給する装置)が伸びました。


 また、サポートサービスは同143億円→139億円→154億円とテスタ売上高の増加に伴い増加しました。

その他はナノテクノロジー製品が増加しました。


 地域別売上高を見ると、台湾向けが今1Q比大幅減となりました。前述したように、AI半導体向けが減少しましたが、これは前4Q、今1Qが高水準だった反動です。韓国向け、中国向けは、高性能SoCテスタ、メモリ・テスタの両方が増加しました。韓国向けはDRAM向け、先端ロジック向け、中国向けはDRAM向け、ロジック向けが伸びましたが、中国向けはAI半導体向けも伸びたと思われます。


表1 アドバンテストの業績


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
株価 23,135円(2025/10/31)発行済み株数 727,392千株時価総額 16,828,214百万円(2025/10/31)単位:百万円、円出所:会社資料より楽天証券作成注1:当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの。注3:2023年10月1日付けで1対4の株式分割を行った。表中の配当額は分割にあわせて遡及修正している。

表2 アドバンテストの事業セグメント別売上高(新セグメント)


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成

表3 アドバンテストの地域別売上高


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成

2.楽天証券の2025年12月期、2026年12月期業績予想を上方修正する。

 会社側は今2Qの業績を見て、2026年3月期通期業績予想を上方修正しました。前回会社予想の売上高8,350億円(前年比7.1%増)、営業利益3,000億円(同31.5%増)が、売上高9,500億円(同21.8%増)、営業利益3,740億円(同63.9%増)に上方修正されました。前回予想では今下期(今3Q+今4Q)は前年比大幅減収減益となる予想でしたが、今回の予想では、ほぼ前下期並みの業績に上方修正されました。会社予想では今上期比では今下期は減収減益となる見込みですが、今上期業績がかつてなく良かったため、通期会社予想は上方修正になりました。


 楽天証券では、今期2026年3月期は会社予想を上回る売上高1兆700億円(前年比37.2%増)、営業利益4,600億円(同2.02倍)、2027年3月期を売上高1兆2,800億円(同19.6%増)、営業利益6,250億円(同35.9%増)と予想します。


 台湾向けの今1QのSoCテスタ売上高が非常に高水準でしたが、今2Qに急減しているため、そのリバウンドが今3Q、今4Qに期待できると思われます。

エヌビディアだけでなく、AMD、ブロードコムがAI半導体の増産を行っているため、今期、来期とAI半導体向けSoCテスタの高成長が予想されます。


 また、韓国向け、中国向けは先端ロジック向け(中国向けはAI半導体向けを含む)とDRAM向け、HBM向けが増加すると予想されます。特に中国向けはAI半導体、HBM向けの伸びが予想されるため、今後の成長が期待されます。


 また、米国、欧州、その他地域も堅調に増加すると思われます。特に米国向けは、AI半導体、HBMのテストを米国国内でも行う動きがあるため、規模は小さいですが、今後の伸びが高くなる可能性があります。


表4 アドバンテストの事業別売上高


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成。注:四捨五入のため合計が合わない場合がある。

表5 アドバンテストの地域別売上高(通期ベース)


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成。予想は楽天証券。

表6 アドバンテストの半導体テスタ市場予想


決算レポート:アドバンテスト(今2Qは大幅増収増益。会社側は2026年3月期通期業績予想を上方修正した)
単位:100万ドル、暦年出所:アドバンテスト資料より楽天証券作成

3.今後6~12カ月間の目標株価を前回の1万7,500円から3万円に引き上げる。

 アドバンテストの今後6~12カ月間の目標株価を、前回の1万7,500円から3万円に引き上げます。


 楽天証券の2027年3月期予想1株当たり利益(EPS)630.9円に今の評価である予想株価収益率(PER)45~50倍を当てはめました。割安感はすでにありませんが、高成長を評価する動きが続く可能性があります。ただし、PERが高いため、株価の上下の振幅が激しくなる可能性はあります。


 引き続き中長期で投資妙味を感じます。


本レポートに掲載した銘柄: アドバンテスト(6857、東証プライム)


(今中 能夫)

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