積立投資向けの日本株や米国株のインデックスファンドでは、日経平均やS&P500への連動を目指すものが人気です。しかし、TOPIX、ナスダック、NYダウなど、他にも選択肢は豊富にあります。
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田 真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 積立投資、日経平均・TOPIX、S&P500・ナスダック・NYダウ。どれを選ぶ?【クイズでわかる!資産形成】 」
今日のクイズ
積立投資でどの指数を選ぶのが良いか考えるために、以下のクイズ2問を解いてみましょう。
【第1問】
株価指数【A】と【B】は、一方が日経平均株価、他方が東証株価指数(TOPIX)です。日経平均はどちらでしょうか?
<株価指数【A】・【B】比較:2012年末の値を100として指数化、2025年11月21日まで>
【第2問】
株価指数【C】・【D】・【E】は、 S&P500種指数(S&P500)、ダウ工業株30種平均(NYダウ)、ナスダック総合指数(ナスダック)のうちのどれかです。それぞれ、どれを表しているでしょうか?
<株価指数【C】・【D】・【E】比較:2012年末を100として指数化、2025年11月21日まで>
株価指数の説明
日経平均
正式には「日経平均株価」と呼ばれ、日本経済新聞社が算出・公表している日本の代表的な株価指数です。東京証券取引所プライム市場に上場する約1,600銘柄の中から、市場の流動性や業種のバランスなどを考慮して選定された225銘柄の株価を基に算出されます。
TOPIX
東京証券取引所が算出・公表している日本の代表的な株価指数です。東京証券取引所プライム市場に上場する全銘柄を対象としており、各銘柄の時価総額(株価×発行済株式数)の合計額から算出されます。時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすい、「時価総額加重型」指数です。日本の株式市場全体の規模や動向をより正確に反映するとされています。
S&P500
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表する米国の主要な株価指数です。ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場する代表的な約500銘柄で構成され、時価総額を加重平均して算出されます。対象銘柄数が多く、時価総額を反映するため、米国経済全体の動向を正確に表す指標とされています。
NYダウ
S&P500と同じく、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表する株価指数です。ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場する優良企業30銘柄の株価を平均して算出されます。株価の高い銘柄の影響を受けやすい「株価平均型」指数です。
米国株の動向を測る指標として歴史上最も長く使用されてきた指数です。ただし、組入銘柄が30しかなく、ニューヨーク証券取引所上場中心の構成で、ナスダック上場銘柄を入れるのが遅れたため、今では米国株全体を表す指数とは言えなくなっています。
ナスダック総合指数
ナスダック市場に上場する全ての銘柄(約3,000銘柄以上)を対象として、時価総額を加重平均して算出される株価指数です。GAFAM(グーグル・アップル・メタ・アマゾン・マイクロソフト)など、米国を代表するテクノロジー企業や成長企業が多く上場しています。米国のIT関連産業の景気や成長性を測る指標として特に注目されています。
正解
【第1問】 日経平均は【A】です。
<日経平均・TOPIX比較:2012年末を100として指数化、2025年11月21日まで>
近年、日経平均はTOPIXを継続的に上回るパフォーマンスを上げています。それは日本経済新聞社による構成銘柄入れ替えの効果と評価しています。2000年以降、日本経済新聞社は、日経平均の銘柄入れ替えの都度、大型成長株を中心に組み入れてきました。その効果で、日経平均は大型成長株の組み入れ比率が高めになっています。
一方、TOPIXは東証プライムの全銘柄を機械的に組み入れているため、優良銘柄に絞り込んでいるわけではありません。そのため、TOPIXは日経平均をやや下回るパフォーマンスが続いていると考えています。
日本株に積立投資をするならば、TOPIXよりも日経平均を優先するのが良いでしょう。
【第2問】 ナスダックが【C】、S&P500が【D】、NYダウが【E】です。
<ナスダック・S&P500・NYダウ比較:2012年末を100として指数化、2025年11月21日まで>
ご覧いただくと分かる通り、三つの株価指数のうち、ナスダックの上昇率が最も高くなっています。GAFAMなど、米国の大型ハイテク株の組入比率が高いためです。
最も上昇率が低いのがNYダウです。NYダウは、ナスダック上場企業の組み入れが遅れたため、成長性の高いハイテク株の比率が相対的に少なくなっています。NYダウには、かつて(20世紀)に米国経済の成長をけん引した銘柄群が多数含まれています。ただし、それらの銘柄は21世紀に入ってからは成長性の低いオールド株と見なされています。
S&P500は、米国を代表する大型株500銘柄から構成されます。ナスダック上場の大型ハイテク株とニューヨーク証券取引所上場の大型株が入っています。
米国株の積み立ては、S&P500を中心とするのが良いでしょう。一部、ナスダック総合指数にも積み立てを検討しても良いと思います。ナスダックは成長性が高いハイテク株の組み入れ比率が高いことが魅力ですが、一方、ボラティリティが高いのが難点です。
NYダウに投資する価値はほとんどないと思います。30銘柄しか入っていない上に、ややオールド銘柄の比率が高くなっていることが難点です。
最後に、日経平均とS&P500の動きを比較した、以下のチャートをご覧ください。
<日経平均・S&P500比較:2012年末を100として指数化、2025年11月21日まで>
日経平均もS&P500も近年(2013年以降)のパフォーマンスはほぼ等しく推移しています。これからも、同じように上昇していくと予想します。日本株には割安株の魅力が、米国株には成長株の魅力があります。日本株と米国株両方に、積立投資をしていくことが、長期の資産形成に有効だと考えています。
株式投資を書籍でしっかり学びたい方へ
最後に、株式投資を書籍でしっかり勉強したい方に、私の著書を紹介します。
「 2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ 」
「 2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ ファンダメンタルズ編 」
(窪田 真之)

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