アドバンテストの2026年3月期3Qは、25.5%増収、64.0%営業増益。AI半導体向け、メモリ向けにテスタ需要が強い。

国別には台湾向けが小幅減少に止まり、韓国向け、中国向けが伸びた。会社側は2026年3月期業績予想を大幅上方修正。楽天証券の前回の目標株価を維持する。


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「 決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した) 」


毎週月曜日午後掲載


本レポートに掲載した銘柄: アドバンテスト(6857、東証プライム)


1.アドバンテストの2026年3月期3Qは、25.5%増収、64.0%営業増益。

 アドバンテストの2026年3月期3Q(2025年10-12月期、以下今3Q)は、売上高2,738.04億円(前年比25.5%増)、営業利益1,135.71億円(同64.0%増)となりました。前年比で大幅増収増益となりましたが、今2Q比でも増収増益となりました。会社側が想定していた下期の調整局面はありませんでした。


 セグメント別に見ると、SoCテスタ(ロジックテスタ)は、今2Q1,737億円→今3Q1,652億円と今2Q比減収でしたが、高水準を維持しました。AI半導体向けのテスト需要が強い状態が続いています。


 メモリ・テスタは同439億円→573億円と増加しました。高性能DRAM向け等が好調でした。
その他システムは同198億円→226億円とこれも増収となりました。テスタに半導体を供給するデバイスインターフェースが伸びました。


 また、テスタ設置台数の増加に伴い、サポート・サービスが同154億円→171億円と伸びました。


 国別・地域別に見ると、台湾向けが今2Q1,154億円→今3Q1,032億円へ今2Q比で若干減少しました。AI半導体向け中心にSoCテスタが減少しましたが、高水準でした。韓国向けは同561億円→570億円と横ばいでした。SoCテスタが減少しましたが、メモリ・テスタは増加しました。中国向けは同521億円→654億円と増加しました。SoCテスタ、メモリ・テスタともに増加しました。AI半導体向けも増加していると思われます。


 また、日本向け、米州向け、その他地域向け等が少額ですが増加しました。


表1 アドバンテストの業績
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
株価 25,505円(2026/1/30)発行済み株数 727,392千株時価総額 18,552,133百万円(2026/1/30)単位:百万円、円出所:会社資料より楽天証券作成注1:当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの。注3:2023年10月1日付けで1対4の株式分割を行った。表中の配当額は分割にあわせて遡及修正している。

表2 アドバンテストの事業セグメント別売上高(新セグメント)
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成

表3 アドバンテストの地域別売上高(四半期)
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成

2.会社側は2026年暦年もテスタ需要好調を予想。

 会社側は2026年暦年もテスタ需要好調を予想しています(表6)。これはSoCテスタ、メモリ・テスタともにです。SoCテスタでは、のAI用GPU(エヌビディア、AMD製AI半導体)向けだけでなく、特注型AI半導体(ブロードコム製など)向けが増加する見込みです。メモリ・テスタも、HBMと高性能DRAM向け中心に、2025年以上に好調が予想されます。


 会社側は2026年3月期を売上高1兆700億円(前年比37.2%増)、営業利益4,540億円(同99.0%増)と予想しています。前回会社予想から上方修正されました。楽天証券でも、2026年3月期を売上高1兆700億円(前年比37.2%増)、営業利益4,600億円(同2.02倍)と予想します。


 また楽天証券では、2027年3月期を売上高1兆2,900億円(同20.6%増)、営業利益6,280億円(同36.5%増)と予想します。2027年3月期も好業績が予想されますが、今期の水準がすでに十分高いため、伸び率は鈍化すると思われます。


 地域別には、実質的な米国向け(主に台湾のAI半導体向け)、韓国のメモリ、HBM向け、中国のロジック半導体向け、メモリ向け、AI半導体向けが重要になると思われます。


表4 アドバンテストの事業別売上高
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成。注:四捨五入のため合計が合わない場合がある。

表5 アドバンテストの地域別売上高(通期ベース)
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成。予想は楽天証券。

表6 アドバンテストの半導体テスタ市場予想
決算レポート:アドバンテスト(会社側は2026年3月期業績予想を上方修正した)
単位:100万ドル、暦年出所:アドバンテスト資料より楽天証券作成

3.今後6~12カ月間の目標株価は、前回の3万円を維持する。

 アドバンテストの今後6~12カ月間の目標株価は、前回の3万円を維持します。


 楽天証券の2027年3月期予想1株当たり利益(EPS)652.7円に、成長性とリスクを評価して想定株価収益率(PER)45~50倍を当てはめました。


 当面の注目ポイントは、AI半導体向けテスタの需要とともに、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策です。次期FRB議長の金融政策がどのようなもので、それがAI半導体関連の株価にどのような影響を与えるかです。アドバンテストのPERは成長性を評価して高水準にあるため、FRBの金融政策の変化(もし変化するとすればですが)は重要です。


本レポートに掲載した銘柄: アドバンテスト(6857、東証プライム)


(今中 能夫)

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