VIX(ヴィックス)指数(通称:恐怖指数)は、世界中の投資家が注目する指数です。日本版の恐怖指数が日経VI(ボラティリティー・インデックス)です。
今回は、この指数の意味を正しく理解して、投資にうまく活用する方法を学べるクイズに挑戦してみましょう。
今日のクイズ
【第1問】
「VIX指数」について、正しい説明を以下の選択肢より二つ選んでください。
【1】米国株が急落すると、VIX指数は上昇する。
【2】米国株が急落すると、VIX指数も低下する。
【3】米国株が上昇すると、VIX指数は低下する。
【4】米国株が上昇すると、VIX指数も上昇する。
【第2問】
以下は「プット・オプション」についての説明文です。二つの内、正しいものを一つ選んでください。
【1】米国株のプット・オプション(売る権利)を買う人が増えると、VIX指数は上昇する。
【2】米国株のプット・オプションを買う人が増えると、VIX指数は低下する。
第2問は難問です。プット・オプションについては、以下をご覧ください。
プット・オプション(売る権利)とは
プット・オプション(売る権利)を買うことは、株価下落に備えて「損害保険に加入する」ことと似ています。架空の日経平均プット・オプションを例にとって説明します。
【1】インデックスファンド500万円保有、暴落が不安
日経平均株価が5万円で、読者の皆さまが日経平均インデックスファンドを500万円分保有していると仮定してください(日経平均は実際の数字と異なります)。
日経平均がさらに上昇すると期待しているので、インデックスファンドの保有は続けるものの、世界不況になって日経平均が暴落すると困るので、保険をかけます。
【2】プット・オプション(売る権利)を購入
500万円相当の日経平均インデックスファンドは保有したままで、プット・オプション(売る権利)を買います。
いろいろな価格帯のプット・オプションがありますが、例えば、4万9,000円のオプションを500万円分(4月限)、18万2,000円で買うとします(架空のオプションです)。
【3】日経平均が暴落したらプット・オプションを行使
その後、日経平均が暴落して4月限オプションの清算日(4月10日)の日経平均(清算値)が4万円になったとします。プット・オプション(4万9,000円で売る権利)を行使すれば、インデックスファンド500万円を日経平均4万9,000円で売ったのと同じキャッシュ(約490万円)を得ることができます。
オプション購入にかかった18万2,000円は戻ってきませんが、暴落による損失を少なくできます。
【4】日経平均が暴騰したらプット・オプションは行使せず
逆に、日経平均が暴騰して、4月限オプションの日経平均(清算値)が6万円だったとします。その時は、プット・オプションは行使しません。日経平均インデックスファンド500万円は保有したままなので、日経平均上昇の恩恵により約600万円に値上がりしています。
オプション購入にかかった18万2,000円は戻ってきませんが、下落に対する保険をかけながら、上昇のメリットを取ることができます。
説明は以上です。
正解
【第1問】
【1】米国株が急落すると、VIX指数は上昇する。→株価が下がると恐怖は上昇する
【3】米国株が上昇すると、VIX指数は低下する。→株価が上がると恐怖は低下する
<VIX指数とS&P500種指数の動き:1999年末~2026年3月9日>
【第2問】
【1】米国株のプット・オプション(売る権利)を買う人が増えると、VIX指数は上昇する。
VIX指数は、米国を代表する株価指数S&P500種指数のオプション価格などを使って計算されます。オプション価格が上昇するとVIX指数が上昇し、オプション価格が下落するとVIX指数は低下します。
VIX上昇の流れ
(1)株価の急激な下落(または上昇)に対して保険をかけたい人が増える
(2)オプションを買う人が増える
(3)オプション価格が上がる
(4)VIXが上昇
VIX低下までの流れ
(1)「株価の急激な変動はない」と思う人が増える
(2)オプションを売る人が増える
(3)オプション価格が低下する
(4)VIXが低下する
恐怖指数が教えてくれること
恐怖指数が急騰した時は、時間分散しながら「ゆっくり少しずつ慎重に」買っていくと、後から振り返って「良い買い場だった」と思えることが多いと私は考えています。
株が暴落した時、どこが大底になるか、誰にも分かりません。いきなりドカンと株を大量買いすると、さらに暴落して大ケガすることがあります。「ゆっくり少しずつ慎重に」投資していくことが良策と思います。
参考までに、以下、日本版恐怖指数と呼ばれる「日経VI(ボラティリティー・インデックス)」の動きを日経平均株価と比較します。
【注】日経VI
日経平均オプションのIV(インプライド・ボラティリティー)などを使って、日本経済新聞社が算出している指数。日本株式市場での投資家の恐怖(リスクへの警戒)がどれほど高まっているか計測して、指数化したもの。「日本版恐怖指数」といわれることがある。
<日経平均と日経VIの動き:2024年4月1日~2026年3月10日>
ご覧いただくと分かる通り、日経VIが急騰した所は、良い買い場となる可能性が高いといえます。中東危機で一時66.6まで急騰した日経VIは、既に32.6まで急落しました。オイルショックによってスタグフレーションが起こる心配は、低下しているといえます。
私は、今回も時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると思います。
テクニカル・ファンダメンタルズ分析を詳しく勉強したい方へ
最後に、株式投資を書籍でしっかり勉強したい方に、私の著書を紹介します。ダイヤモンド社より、株価チャートの読み方をトレーニングする「 株トレ 」(黄色の本)と、決算書の見方など学ぶ「 株トレ ファンダメンタルズ編 」(水色の本)が出版されています。どちらも一問一答形式で株式投資の基礎を学ぶ内容です。
(窪田 真之)

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