今週は月またぎで4月相場を迎えます。1カ月を経過したイラン情勢の影響が経済指標や企業決算を通じて表面化し始めるタイミングでもあり、荒れる展開も考えられます。
先週もイラン情勢が相場を揺さぶる展開続く
3月30日(月)の日経平均株価は大幅に下落し、午前終値は前週末比2,436円安の5万0,936円でした。
先週末3月27日(金)の日経平均株価は5万3,373円で取引を終えました。
前週末終値(5万3,372円)からは1円(小数点以下を含めて厳密に計算すると0.54円)高となり、ほぼ横ばいながらも、週末時点の終値比較では一応4週ぶりの上昇に転じました。
ただし、週間の動きを振り返ると、先週も株価の振れ幅が大きい展開が続きました。
<図1>日経平均の5分足チャート(2026年3月23日~2026年3月27日)
図1は、先週1週間の日経平均の値動きを5分足チャートで捉えたものですが、週初に大きく下落し、その後に持ち直す展開だったことが分かります。
週初23日(月)の急落は、トランプ米大統領が前週末の21日(土)に、イランに対して「48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ発電所を攻撃する」と表明し、事態の悪化や長期化が警戒されたことが影響しました。
しかし、48時間の期限が迫った23日(月)になると、「(発電所への攻撃を)5日間延期した」とトランプ米大統領が発表し、続く26日(木)には、「さらに10日間延期する」と表明したことで、目先の危機が回避されたことや、それと同時に、停戦に向けて米国とイランが協議の可能性を探っている可能性への思惑も重なったことで買い戻しが入り、5万4,000円台を回復する場面を見せるなど、持ち直す動きとなりました。
結果的に、「週初の下落を打ち消す」格好となったわけですが、週間の値幅(高値と安値の差)は3,487円と大きく、イラン情勢の動向に株価が振り回されやすい相場地合いが続いていると言えます。
日足チャートから見る、当面の相場シナリオ
続いて、日足チャートから読み取れる当面の相場シナリオについても見ていきます。
<図2>日経平均(日足)の動き(2026年3月27日時点)
先ほどの図1でも確認したように、先週の日経平均は急落後に持ち直す展開でしたが、こうした値動きを図2の日足チャートで確認すると、「75日移動平均線からの下離れから回復する動き」となり、意識されているのは3カ月間の値動きの中心線ということになります。
仮に、今後の株価が回復基調をたどった場合、25日移動平均線の上抜けが焦点となりますが、移動平均線の特性上、これから計算に加わる日々の株価が、計算から抜けていく株価よりも高ければ移動平均線は上向きとなり、反対の場合は下向きとなります。
図2にも示しているように、25日前の株価は現在の株価よりも高く、さらに、直近の高値をつけた2月26日の株価も今週中に計算から抜けていくため、今週の25日移動平均線の傾きは下向きを強めることが想定されます。
昨年5月以降の日経平均は25日移動平均線を「支持(サポート)」にして上昇トレンドを描いてきましたが、早い段階でこの25日移動平均線を上抜けできないと、今度は「抵抗(レジスタンス)」として機能し、役割が変わることになるため、重要なポイントになります。
イラン情勢改善などの好材料に期待したいところですが、「戻り待ち売りを消化できるか?」もポイントになりそうです。
<図3>信用買い残の推移(2市場・制度・一般合計)(2026年3月19日時点)
ここ1カ月間の日経平均は5,400円ほど下落しましたが、この期間の信用買い残は増加が続き、先週公表された3月19日時点では5兆8,025億円まで積み上がり、2006年2月のピーク(5兆9,836億円)に迫っています。
つまり、株価が下落する中で(個人投資家を中心に)買い向かっていたと思われ、株価が戻ったところで売りが出てくる可能性があります。図2を見てもわかるように、3月中旬にかけては5万4,000円水準を挟んでもみ合っていたため、5万4,000~5万5,000円の価格帯で上値が重たくなるかもしれません。
また、移動平均線どうしの関係性でみれば、先週の値動きによって、5日移動平均線が75日移動平均線を下抜ける「デッド・クロス」が出現しています。
さらに、先ほども述べたように、今後の25日移動平均線が下向きを強めることが想定されるため、25日と75日移動平均線とのデッド・クロスが実現してしまう可能性もあり、日足チャートの形状からは下落トレンドへの意識が着実に強まっている印象となっています。
さらに、28日(土)の朝に取引を終えた、日経225先物取引の夜間取引(ナイト・セッション)の終値が5万1,250円と下落しているため、今週は再び75日移動平均線から下放れする下落スタートが見込まれます。
<図4>日経平均(日足)の動き(2026年3月13日時点)
図4は、前回のレポートでも紹介した、株価が下落した時の下値の目安となる範囲を示したものですが、先週は(2)の範囲に足を踏み入れて取引が始まったものの、(1)の範囲に戻して取引を終えました。
今週も、先ほどの先物取引の終値や30日(月)が権利落ち日であることも踏まえると、再び(2)の範囲から取引がスタートすることになりそうです。
その場合、先週の安値(23日の5万0,688円)を下回ってしまうと、チャート上では、下値が切り下がる格好で下落トレンドが強まってしまい、5万円台(3)の範囲まで、株価水準が切り下がるシナリオも浮上してくるため注意が必要です。
4月相場は波乱含みに注意
そんな中で迎える今週は、いわゆる「月またぎ」で4月相場入りとなります。
2月28日(土)に米国とイスラエルがイランに対して軍事行動を起こしてから1カ月が経過するタイミングとなるため、これから公表される3月分の経済指標から、イラン情勢の影響が少なからず出始めることになり、4月半ばから本格化する企業決算でも、業績や見通しへの影響を企業がどう感じているかなどが見え始めてくることになります。
そのため、今後の経済指標や企業決算を通じて、「思ったよりも影響が深刻」となれば、株式市場が荒れ、4月相場は波乱含みであることに注意する必要があります。
まずは、今週は4月1日(水)に公表される日銀短観や、米国の経済指標(2月分の小売売上高や米サプライマネジメント協会(ISM)景況指数、雇用統計)の結果と内容から様子を探ることになります。
気になる株価水準と時間軸との「ギャップ」
そして、最後に、国内外の株価指数の動きから見る「気掛かりな点」についても整理します。
<図5>世界の主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年末を100)(2026年3月27日時点)
図5は昨年末を100とした、国内外の主要株価指数のパフォーマンス比較を示したものですが、海外の株価指数がそろって、昨年末比でマイナスに沈んでいるのに対し、日本株(日経平均と東証株価指数(TOPIX))はまだプラス圏を保っています。
そこで、各株価指数の水準感と時間軸についてまとめると、以下のようになります。
<図6>世界の主要株価指数の状況(2026年3月27日時点)
まず、株価水準で見た場合、ほとんどの株価指数が、相場の調整局面入りとされる「直近高値から10%安」あたりまで下落していることが分かり、それは比較的高いパフォーマンスを保っている日本株も同様です。
ただし、「200日移動平均線からの乖離率」で見ると、海外の株価指数が200日移動平均線あたり、もしくは下回っているのに対し、日本株はプラス10%以上の乖離率となっています。
先ほどの図2でも見てきたように、日経平均は75日移動平均線の攻防となっていましたが、海外の株式市場が意識している移動平均線の時間軸は、「より期間の長い200日移動平均線に移っている」ということになります。
つまり、足元の日本株は、直近高値からの下落率で見ると海外株市場とあまり差異はないものの、値動きが意識している時間軸(移動平均線の期間の長さ)はまだ短く、海外株市場とのあいだにギャップが生じているということになります。
仮に、今後のイラン情勢が長期化し、国内景気や企業業績への影響が色濃く出始める懸念が高まった場合には、日本株も200日移動平均線へと時間軸が修正されて、株価が大きく下落する展開が起こりえるかもしれません。したがって、日本株が正念場を迎えつつあることを頭の片隅に置いておく必要がありそうです。
(土信田 雅之)

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