運転にも大きな影響を及ぼす花粉症のシーズンが到来。2021年はさらに、コロナ禍で人々がくしゃみにナーバスとなっていることもあり、カー用品の売上にもその影響が反映されているようです。

クルマの花粉症対策、どうすればよいのでしょうか。

眠気にくしゃみ、そしてコロナ 運転と花粉のリスク

 2021年2月4日(木)、気象庁は関東地方で春一番が吹いたと発表しました。だんだんと暖かくなっていくとともに、花粉のシーズンも近づいてきています。

 くしゃみの連続など、花粉症の症状は運転に重大な影響をきたすことがあります。2017年には愛媛県で、くしゃみの連発によってハンドル操作を誤り、3人が死傷する追突事故が発生しています。また花粉症薬の副作用で眠気を催すこともあり、服用中は運転を控えるよう注意書きされているものもあります。

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花粉症ドライバーのイメージ(画像:fineart/123RF)。

 加えて2021年はコロナ禍。くしゃみに対して人々が大変ナーバスになっているといえるでしょう。ノバルティス・ファーマが1月に発表した、首都圏に住む20~40代の男女600人を対象としたアンケート調査の結果では、他人のくしゃみが気になるという人が8割、また花粉症によるくしゃみが人への感染リスクになると思う人も8割に達したといいます。

「花粉を車内に持ち込まないことが大切です」。オートバックスを展開するオートバックスセブンはこのように話します。

衣服などについた花粉を乗車前に払い落とすこと、またドアノブやダッシュボードに付着してしまっているものは、こまめにモップなどで取り除くといった対策のほか、クルマのエアコンフィルターにも目を向けてほしいといいます。

「車のマスク」エアコンフィルター

 車内外のエアコンフィルターは多くの場合、助手席のグローブボックスを取り外すと中から引き抜けるようになっており、交換が可能です。フィルターを製造するボッシュなどは、「車のマスク」にたとえられるといいます。汚れや花粉だけでなく、なかには抗ウイルス効果をうたう商品もあります。

 ボッシュによると、走行中はエアコンを内気循環モードで作動させ、外の空気を遮断するのがよいとのこと。その際にフィルターが車内の花粉などもキャッチし、空気を清浄に保つ働きをします。これが汚れて目詰まりするなどしていると、効果を発揮しにくいとオートバックスセブンは話します。

危険な運転中のくしゃみ そしてコロナ クルマの花粉症対策どうすべき?

エアコンの吹き出し口(画像:写真AC)。

 2020年春もオートバックスでエアコンフィルターの売上は好調だったそうですが、2021年2月上旬現在、前年以上の伸びが見られるといいます。とはいえ、「まだまだエアコンフィルターは車検のタイミングで交換すればOKと思われがちで、汚れた状態のまま使用されている方も多くいらっしゃるかと思います」(オートバックスセブン)とのこと。

 このほか、車載用のコンパクトな空気清浄機も人気だそうです。というのも、冬は「A/C」ボタンを押してエアコンを作動させずに暖房の送風のみ、あるいは暖かくなれば窓を開けて走るといったシーンも想定され、そうした場合にも、エアコンフィルターと合わせて車内の空気を清浄にする効果があるそうです。

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