相模線に新型車両のE131系電車が投入されることが発表され、相模線の205系電車は置き換えられることになります。他線区に転属することのなかった相模線の205系電車、なぜ500番台になったのでしょうか。

新しい相模線のイメージを作るため

 JR東日本が相模線に新型車両E131系電車の投入を行い、2021年秋ごろから営業運転を行うと発表しました。これにより、相模線で使われている205系電車は置き換えられることになります。

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相模線を走る205系電車(画像:写真AC)。

 相模線の205系は、1991(平成3)年1月から3月にかけて製造された車両で、「500番台」と区分されています。それまでJR東日本の205系は山手線、横浜線、南武線、埼京線、京浜東北線に投入され、線区ごとに細部や仕様が変わりましたが、番台が変わることはありませんでした(6扉車の試作車サハ204形900番台を除く)。それがなぜ「500番台」になったのでしょうか。

 相模線は1991年3月16日に電化開業。それまではキハ30系ディーゼルカーが走る路線でした。JR東日本では新しい相模線のイメージを作るため、205系の先頭車の前面デザインを変更しました。

 前照灯や後部標識灯は京葉線の205系と同じく前面下の配置となりましたが、形状を角形に変更。さらに車掌側の窓を下方向に拡大しています。車体側面上部の帯は廃止されたほか、先頭車前面にJRマークはなく、側面のJRマークは黒ではなくコーポレートカラーのグリーンとなっています。

JRマークがグリーンとなっているのは、205系では500番台だけです。

 また、相模線は踏切が多いことから事故対策としてスカート(排障器)を取り付けたほか、単線のため行き違いなどで長時間停車することから、乗降ドアは半自動機能を採用ししました。

車内にも従来の205系との違いが

 車内もそれまでの205系は座席のモケット(表地)が茶色系でしたが、相模線用の205系はブルー系に(現在はグリーン系に変更)。ドア脇の座席にある袖仕切り板もブルー系となっています。これは沿線の相模川をイメージしたものです。車内壁面の化粧板はクリーム色で従来の205系と変わりませんが、模様が少し変わっています。

置き換え決まった相模線用205系電車 「500番台」になった理由とは? 違いはいろいろ

橋本駅に停車する205系500番台。先頭車の前面にJRマークはなく、側面のJRマークはグリーンとなっているのが特徴(画像:写真AC)。

 運転室には205系で初めてICカードを使用した運転支援システムを採用。ICカードを挿入することで現在位置や走行距離、運転時刻などを運転台に設置のモニターに表示するものです。当初モニターは14インチのCRT(ブラウン管)カラーディスプレイを搭載していました。

 このように相模線の205系はさまざまな変更を行ったことで「500番台」に区分されたのです。

 205系500番台は4両編成13本の計52両が製造され、当初は豊田電車区(現・豊田車両センター)に所属。1996(平成8)年12月に国府津電車区(現・国府津車両センター)に転属となりましたが、以降は廃車や他線への転属もなく、2021年6月現在でも全車が相模線・横浜線(八王子~橋本間)で使われています。しかし、205系500番台が走る姿も近いうちに見納めとなります。

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