20世紀末、プロ野球の往年のスタ―選手たちは、どのようなクルマに乗っていたのでしょうか。当時の選手名鑑を見ると、特に巨人の選手には「一大勢力」ともいえるメーカーがありました。
ベースボールマガジン社から毎年発売される『プロ野球選手名鑑』にはかつて、選手の愛車についての項目がありました。2000年以降は記載がなくなってしまうのですが、その最後、『1999年度決定版 プロ野球選手名鑑』から、スター選手の愛車を見てみます。
まずはメジャーリーグでも活躍した“ゴジラ”こと松井秀喜選手は、BMWに乗っていると記載されています(具体的な車種の記載はなし)。読売ジャイアンツに在籍していた松井選手の当時の推定年俸は2億8000万円。ハイクラスな車種に乗っていたことも想像に難くありません。
松井秀喜さんも乗ったBMW8シリーズE31型(画像:BMW)。
続いて清原和博選手(読売、当時の推定年俸3億3000万円)、佐々木主浩選手(横浜、同5億円)、新庄剛志選手(阪神、同6200万円)、中村紀洋選手(近鉄、同8800万円)。この4人は全員メルセデス・ベンツが愛車だったと記載されています
高級車の定番であるメルセデス・ベンツはプロ野球選手の間でも人気だったようで、特に読売ジャイアンツでは、選手の所有率が非常に高いという傾向がありました。当時ジャイアンツに所属していた69選手中、実に25人の欄に記載されています。愛車を公開していない選手や、クルマを持ってなかった選手もいたことを考慮すれば、クルマを所有している選手の半数近くがベンツに乗っていたことになります。長嶋茂雄監督や、高橋由伸選手、桑田真澄選手などもベンツが愛車だったようです。
ちなみにジャイアンツの永遠のライバルである阪神タイガースの選手は65人中11人がベンツを所有しており、これと比べてもジャイアンツ選手におけるベンツ所有率の高さが分かります。
最後にイチロー選手(当時、オリックス)の愛車です。多くのプロ野球選手が外国車を所有するなか、イチロー選手の愛車は日産の「シーマ」でした。その理由はおそらく、イチロー選手が出演していたCMに関係するのでしょう。彼はそれ以前から、シーマのテレビCMに関わっていたからです。
シーマに乗っていたのは、当時800人近くいたプロ野球選手の中でも10人と少なく、決して人気の高い車種ではありませんでした。さらにイチロー選手の当時の推定年俸は5億円。シーマも高級車ではありますが、他の選手の愛車と比べると比較的リーズナブルな価格といえたのではないでしょうか。
ちなみに1999(平成11)年当時、プロ野球選手の愛車で最も多かったは、やはりメルセデス・ベンツ(153人)。その次が当時の人気車種だったトヨタ「セルシオ」(41人)、ついでBMW(24人)という結果でした。