リニア中央新幹線は、始発駅の品川から次の神奈川県駅(仮称)まで、ずっと第一首都圏トンネルの中。長さは約37kmにもおよびます。

どのようにしてその長大なトンネルを掘るのか、ポイントになる場所がひとつ、完成しました。

両側から掘り進めるのではなく…

 まず、品川~名古屋間で建設が進められている中央新幹線。最高速度500km/hの超電導リニアモーターカーによって、同区間が40分で、また大阪までは67分で結ばれる予定です。

 この中央新幹線は、地下にある始発駅の品川(東京都港区)を出ると、全長およそ37kmもの「第一首都圏トンネル」を通り、橋本駅(神奈川県相模原市)付近に設けられる神奈川県駅(仮称)に到着します。この神奈川県駅(仮称)も地下。品川から、一度も外へ出ていません。

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東百合丘非常口の「底」。壁の穴から「巨大ドリル」発進(画像:JR東海)。

 それほど長大な地下トンネルをどう掘っていくのか、そのポイントのひとつが、2021年8月に完成しました。川崎市麻生区に設けられる第一首都圏トンネル東百合丘非常口の、立坑です。

 第一首都圏トンネルの掘削は、品川駅側と神奈川県駅(仮称)側から中間点に向かって地下を掘り、出会って完成、というわけではありません。

複数の場所から「巨大ドリル」が発進

 線路の保守管理や換気、異常時対応のため、地下を行く第一首都圏トンネルの途中には、地上とつながる立坑(非常口)が複数、掘られます。

 この複数の立坑をまず掘って、それぞれの「底」から、巨大ドリルのようなもの(シールドマシン)を水平方向に発進させます。このように、同時並行的に各立坑から掘削することで、比較的短い時間で長大な地下トンネルを完成させていくのです。

「東京の長いトンネルを抜けると神奈川であった」37kmもの長大トンネル どう掘るの?

立坑からシールドマシンで掘削するイメージ(画像:JR東海)。

 このたび完成した東百合丘非常口も、このシールドマシンが発進する拠点のひとつ。その立坑の完成により、第一首都圏トンネルの完成へもまた1歩、近づいたことになります。

 なお第一首都圏トンネルではこのほか、北品川非常口、梶ヶ谷非常口、小野路非常口からシールドマシンが発進します。

 ちなみに東百合丘非常口の深さは、およそ94mもあります。その深さ94mの地点に、超電導リニアモーターカーが500km/hで走る線路が設けられるのです。

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