ヨーロッパの航空機メーカー、エアバス社のお膝元、仏・トゥールーズのブラニャック空港至近に、総2階建て巨大旅客機「A380」をそのまま使ったホテルが誕生するかもしれません。どのような計画なのでしょうか。

部屋数まで固まっている!

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバス社が本拠を構えるフランス・トゥールーズのブラニャック空港。このエリアにユニークなホテルが新たに誕生するかもしれません。エアバス社の総2階建て巨大旅客機「A380」の機内を改装し、ホテルにしようという計画が進んでいるのです。

エアバス巨大機A380「ホテル化計画」とは 総2階建てフル活...の画像はこちら >>

仏・トゥールーズにあるエアバスA380(乗りものニュース編集部撮影)。

 現在検討が進んでいるこの「Envergure」計画、そのホテルのコンセプトは、かなり具体的なところまで決まっているようです。

 A380ホテルの機内は31の通常客室と2つのスイート客室で構成されるほか、機体の隣の建物には60席を配するレストランも建設される予定です。

 通常客室は、16平方メートルの広さをもつ2人むけの「スタンダードルーム」、23平方メートルの広さをもつ3~4人向け「デラックスルーム」の2種類から構成されます。ともにクイーンサイズのベッド、浴室(シャワー・トイレ付き)、オフィススペースを備えているとのこと。

スイートルームもスゴイ! でもなぜ「ホテル」に?

 機体最前方は広さ約35平方メートルの「コックピットスイート」に。コクピットはオフィススペースとなるほか、キングサイズのベッドを備えたベッドルーム、バスタブとトイレ付きの浴室などが備わります。

 もうひとつは胴体最後部の「デュプレックススイート」。胴体最後部の階段(航空会社によっては乗務員の移動のみに使われることも)を活かした2階構造の客室とのことで、2室のベッドルーム、トイレ付きの浴室などを備えます。

エアバス巨大機A380「ホテル化計画」とは 総2階建てフル活用 アタマからお尻まで客室に
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仏・トゥールーズのブラニャック空港(乗りものニュース編集部撮影)。

 発案者はエアバス社で15年間航空エンジニアとして勤務した人物で、退役したA380をスクラップすることなく、その設計を新たな形で再利用する「アップサイクリング」を目的としています。

「A380ホテル」ことEnvergure計画の建設場所は、展示場やコンベンションセンターが揃う複合施設「MEETT」やアエロスコピア航空博物館などがある、ブラニャック空港北側エリアを予定しています。

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