福島県沖を震源とする地震で東北新幹線が不通となってから約2週間。メインルートが断たれた北東北は、いまどうなっているのでしょうか。
2022年3月16日(水)に発生した福島県沖を震源とする強い地震の影響で、東北新幹線の不通が続いています。仙台周辺の状況が注目されがちですが、このメインルートの寸断で大きな影響を受けている地域のひとつが、東北北部の青森県です。
たとえば同県東部の都市で、平時であれば新幹線が“優勢”な八戸市から東京に行く場合。現状では、三沢空港から飛行機で羽田に行くのが主力の交通手段となっています。このエリアは現在、どのような状況になっているのでしょうか。
3月27日の八戸駅(2022年3月27日、乗りものニュース編集部撮影)。
三沢空港から羽田便を運航するJAL(日本航空)では、2020年から羽田空港の「政策コンテスト枠」で便数をトライアルとして拡充、4往復になっていたところ、3月17日からはさらに臨時便が1往復設定され、28日(月)現在も5往復体制が継続しています。八戸市のタクシー運転手は、「JALが臨時便をすぐ出してくれたそうだね。仕事が早かったね」とこの対応を評価しました。
ただ、これでも便によっては、満席に近い搭乗率となっているようで、27日の羽田行きJL158便(19時30分三沢発)はボーイング737-800国際線仕様機の144席が満席に。搭乗待合室の椅子へ座ることができず、立って搭乗開始を待つ人の姿も見られました。
ちなみに、八戸市街は新幹線駅こそ平時のように稼働できない状況が続いているものの、街中の様子は平時に近づきつつあるようです。
新型コロナウイルス感染拡大によるまん延防止等重点措置が解除されて初の週末となる26日(土)、本八戸の飲食店街「みろく横丁」は満席の店もあるほど。周辺の飲食店の店員は「ここ最近で一番人通りが多いのでは」と話します。地震による関東圏へのメインルート寸断とまん防解除による人の動きの活性化――八戸の人々の動きは、現在少し特殊な状況下にあるのかもしれません。

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