「日本一大きい」と呼ばれる交差点が変化しています。片側で最大8車線あった交差点部は、6車線に減りましたが、その分、道路の真ん中にはバリケード越しに橋脚が見えてきました。
仙台バイパスの六丁目交差点。南行きは交差点手前で7車線になる(ドラレコ画像)。
仙台市東部を南北に貫く国道4号「仙台バイパス」。1日8万台以上が通過するという東北最大の交通量を抱える同バイパスのうち、「日本一大きい」とされる交差点が、さらに“立体化”します。2022年6月現在、その交差点をまたぐ立体部の橋脚が見えてきています。
立体化が進んでいるのは、仙台バイパスに対し、仙台卸売市場や仙台港方面へ通じる市道が交わる「箱堤」交差点(仙台市宮城野区)です。仙台バイパスは行きが左折1・直進3・右折3の計7車線、南行きはさらに左折1車線プラスの計8車線、交わる市道側もそれぞれ片側5車線で平面交差していました。
しかし現在は、仙台バイパスの立体化工事のため、仙台バイパス側が片側6車線に減少。それによりスペースを捻出し、バイパスの中央部に本線となる立体部を構築しています。
立体が完成すると、仙台バイパスは北側の苦竹ICから箱堤交差点を越え、卸町交差点までが地上6車線+高架2車線で8車線化されます。ピーク時間帯の交通量が最も多いという箱堤交差点の抜本的な渋滞解消を図ります。
箱堤交差点は立体部の工事によりやや狭くなっていますが、それより南にあるもうひとつの巨大交差点「六丁目」は従来のままです。
南行きの交差点手前で「左折/直進/直進/直進/右折/右折/右折」のレーン案内が現れ、交差点部で視界が開けて行くさまは、一種見ごたえがありますが、車線移動には注意が必要です。この六丁目交差点は県内の交差点のなかでも事故件数でワースト1の常連となっています。
箱堤のやや南でも進む立体化 どうなる?実は仙台バイパスの立体化が進められているのは、箱堤だけではありません。
2021年度からは、事業名「仙台拡幅(篭ノ瀬~鹿の又)」として、延長1.6km区間の立体化も事業化されました。箱堤交差点から5kmほど東京寄り、広瀬川と名取川に挟まれた区間です。
同区間も交通量が多く、著しい渋滞が慢性的に発生しており、新型コロナの緊急事態宣言中も通常時と同様に速度が低下していたといいます。渋滞緩和のほか、篭ノ瀬交差点の平均を大きく上回る死傷事故の抑制なども目的とされています。

仙台バイパスの状況。篭ノ瀬~鹿の又区間も立体化が進められる(画像:東北地方整備局)。
ここでは、地上6車線の中央に効果を建設し、地上4車線、高架4車線の8車線とする計画です。現在は設計が進められています。
なお、前出した箱堤交差点の立体化の完成は2024年度が予定されています。