ウインタースポーツを楽しむために、スキー場へ自家用車や友人のクルマで行く人は多いそうです。しかし、道中には圧雪された雪や凍結した路面など、様々なリスクは隠れています。
1月12日はオーストリア・ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐が、上越市において、日本で初めての本格的なスキー指導をしたということで、スキーの日となっています。
ゲレンデへ行く道中は、積雪が2m超えの地域も多い(画像:写真AC)
スキー場に行く手段としては、電車やバスなどの公共交通、自家用車またはレンタカーなどを使い、自身の運転で行くという選択肢がありますが、Pioneerwork(パイオニアワーク)が、2022年12月に発表した調査結果によると、スキー・スノーボードを滑りに行く際の交通手段を「自家用車」と答えた人が78.9%、「家族や友人の車」という回答も12.9%となっており、ほとんどの人がクルマを利用してスキー場を訪れるということがわかります。
しかし、スキー場へ行くには、もちろん積雪した山道を通らなければなりません。スキーのときくらいしか山道や雪道を走らないドライバーは、安全に運転するにはどのような点に注意すればよいでしょうか。
移動中はとにかく滑ることに注意まず、雪道では基本的にノーマルタイヤではなく、オールシーズンタイヤかスタッドレスタイヤを使用することが大切です。凍結路面(アイスバーン)などを考えると、できる限りスタッドレスタイヤを用いるべきであり、なおかつチェーンを装着する可能性も考慮して、つける練習は予めしておいた方がよいでしょう。
JAFでも、「雪道をノーマルタイヤで走行することは極めて危険なので、スタッドレスタイヤやチェーンを必ず装着する」と冬場の雪道・アイスバーンにおける運転の注意点としてあげられています。
さらにJAFによると、冬場はスリップによる事故が増えるそうです。雪道では制動距離も延びます。通常より車間距離を空け、スピードも落とさないと、前のクルマの減速や停止に対処できないほか、トンネルの出入り口など、路面環境が変わる場所で思わぬ事態に遭遇したり、カーブでも不必要なブレーキがスリップの原因になってしまうのです。
加えて、冷え込みが強くなる夜間や明け方は、一見すると濡れたアスファルト路面のように黒く見えるのに、実は表面が凍結している路面「ブラックアイスバーン」になる可能性もあるため、さらに注意が必要です。
また、雪道では新雪にはまった場合、タイヤがスタックする可能性もあります。
ちなみに、バブル時代に一大スキーブームを巻き起こしたといわれる映画『私をスキーに連れてって』では、トヨタ・セリカGT-FOURが雪道を猛スピードで飛ばし、「所詮四駆の敵じゃないよね」と登場人物が言うシーンもありますが、同じことを現実でやると事故になる確率が格段に上がることは述べるまでもないでしょう。

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