東武の新型特急「スペーシアX」がついに公開されました。現行「スペーシア」から様々な要素を受け継ぎつつも、約33年を経て大幅にアップデート。
東武鉄道は2023年4月15日(土)、新型の特急車両N100系「スペーシアX」を埼玉県久喜市の南栗橋車両管区で公開しました。今後は7月15日から浅草~東武日光・鬼怒川温泉間で運行される予定です。
「スペーシアX」は1990年に登場した100系「スペーシア」の後継車両となり、約33年ぶりのフラッグシップ特急として導入されます。
N100系「スペーシアX」(乗りものニュース編集部撮影)。
先頭車両の基本形状は現行の100系「スペーシア」を受け継いでいますが、現代に合わせたデザインに進化しています。車体の白は、日光東照宮陽明門の「胡粉塗り」に着想を得たというもの、実際に車両を見ると青みがかった陶磁器を想起させるようなカラーとなっています。また、側窓の“X”が連続するような窓枠は、沿線の伝統工芸品である「鹿沼組子」の幾何学模様をイメージしているといいます。
6両編成の車内もバラエティー豊かです。東武日光方の1号車がカフェカウンターを備える「コックピットラウンジ」、2号車が「プレミアムシート」、3・4号車は「スタンダートシート」、5号車は「スタンダートシート」と「ボックスシート」、浅草方の6号車がコンパートメントを含む最上級の「コックピットスイート」と、客室が6種類もあります。1号車と2号車、6号車は振動を抑えるフルアクティブ空圧式動揺防止制御装置を装備しているそうです。
シートピッチは「スタンダートシート」が現行の100系「スペーシア」と同じ1100ミリ、「プレミアムシート」は1200ミリで、かなりゆったりとした空間に。
このほか、先頭車デッキには天井部にLCD搭載ガラスサイネージが取り付けられており、日光・鬼怒川の自然などの映像が放映される予定。さらに、香りを放出するアロマディフューザーも備えているとか。乗客を出迎え、旅の気分を高めてくれる演出がなされるようです。
「スペーシアX」は日立製作所が製造を担当しており、2023年度までに4編成が揃う計画。デビュー後は月~水曜日に1日2往復、木・金・土休日は1日4往復が運行される予定となっています。

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