事業化まで手続きはあと一つです。
踏切9か所を除却高架化の準備が進められているJR南武線(画像:写真AC)。
川崎市は2023年1月18日(木)、市内で計画されているJR南武線の武蔵小杉~矢向の高架化について、環境影響評価の審査書を公告。アセスメントの手続きは完了となりました。
この計画は、途中の鹿島田、平間、向河原の3駅を高架化し、「開かずの踏切」9か所を除却するものです。昔ながらの地上線が続く南武線は、市街地で踏切遮断による交通渋滞が慢性化していました。
踏切道改良促進法にもとづく「開かずの踏切」に武蔵小杉~矢向の約4.5kmなどで11か所が指定されたのを機に、連続立体交差事業の機運が高まり、2022年度から都市計画決定、環境アセスメントの手続きが相次いでスタートしていました。
あとは都市計画決定が完了すれば、いよいよ国の事業化となり、工事に向けて計画が具体化していきます。市では早ければ2024年の事業着手、そこから約16年での完了を見込んでいます。
現段階で計画されている工事プロセスは、工期短縮や必要用地の節約などの観点から、営業線の隣にまず片方の高架線を開通させ、次にもう片方に取り掛かっていく「別線高架工法」を採用しています。
途中にある鹿島田駅では、駅南側にあるペデストリアンデッキが高架を支障するとして撤去される方針です。代わりに「高架をくぐるデッキ」が作られ、駅と直結する方向で検討されています。
南武線ではほかにも、立川駅から谷保駅までの約3.7kmを高架化する計画が、事業化に向けて動いています。

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