飛行機はときに、外気温がマイナス40度にもなる高度1万m以上を飛びます。機内の温度はどのような仕組みで快適に保たれているのでしょうか。

基本はエンジンから

 ジェット旅客機は1万m以上の高高度を飛びます。この高度では外気温がマイナス40度にもなることも。しかし客室は人間が過ごすには全く問題ない気温に保たれています。どのような仕組みなのでしょうか。

飛行中の旅客機「外は超極寒なのに機内は快適」なぜ? ―40度...の画像はこちら >>

JALのエアバスA350-1000(乗りものニュース編集部撮影)。

 JAL(日本航空)によると、多くの旅客機は両翼のエンジンから外気を取り入れ、それを空調に用いるのだそう。

そのメカニズムは次のようなものです。

「一般的なジェットエンジンは、外気を取り込みコンプレッサー(圧縮機)により圧縮空気を作り、燃焼室で燃料と混合し断続的に燃焼させる構造となっていますが、このコンプレッサーで作られた一部の圧縮空気を航空機のエアコンシステムに送っています。さらに、(圧縮空気は圧力・温度が高すぎるため)エアコンシステム内でこの空気が冷却され、機内に送風される仕組みとなっています」

 なお、同社によると、プロペラ旅客機でも基本的にジェットエンジンと同じ仕組みで空調が供給されているとのことです。

 しかし、エンジンから空気を取り入れない機構の旅客機も。それが、JAL、ANA(全日空)でも主力機のひとつとして使用されている「ボーイング787」です。

例外の「ボーイング787」はどうしている?

 ANAの整備士は787の空調システムについて、「787はキャビン・エア・コンプレッサーと呼ばれる取り入れ口から外の空気を取り込み、それを空調に活用しています。

エンジンから圧縮空気を取らずに済むので、その分効率の良い(燃費効率の良い)フライトができます」。

 なお、このキャビン・エア・コンプレッサーは胴体下部についており、ここで取り込まれた空気は電動コンプレッサーで圧縮されるとのことです。

 なお、エンジンが稼働していない空港などでは、空調した空気を航空機に送るための特殊車両を用いる、駐機場備え付けの空調ダクトを用いるほか、「補助動力装置(APU)」と呼ばれる地上停留用の電力や油圧などの動力源を確保するための小さなジェットエンジンのような装置から、圧縮空気を取り込むといった方法があるそうです。この装置は、ジェット旅客機では胴体の最後部に設置されていることが多いです。