ユニークな形状を持つ完全電気飛行機「アリス」が、当局承認の取得や量産に向けた設計の確認・見直しを行いました。初飛行時、まるで翼の生えた魚のような設計が特徴でしたが、このレビューで、どのような設計変更が行われたのでしょうか。

プロペラの配置などはそのままだが

 アメリカを拠点とするスタートアップ企業Eviation社が手掛ける完全電気飛行機「アリス」が2024年4月、当局承認の取得や量産に向けた設計の確認・見直しに相当する「デザインレビュー」を完了したと発表しました。2022年の初飛行時の試作機は、まるで翼の生えた魚のような設計が特徴でしたが、このレビューで、どのような設計変更が行われたのでしょうか。

“翼の生えた魚”のような「異形の飛行機・改」誕生! これまで...の画像はこちら >>

「アリス」(画像:Eviation)。

 Eviation社は「アリス」を「史上初の完全電気飛行機」と称しています。電気を動力源とする飛行機は世界各国で開発競争が進んでいるなかで、「アリス」はそのなかでも先んじて実際にフライトしたモデルのひとつです。

「アリス」試作機の全長は17.4m、全幅19.2m。

胴体は翼の生えた魚やクジラのような、独特な形状をしています。旅客機としては9席を設置可能で、旅客1席あたりの占有面積も広く確保されているとのこと。最大航続距離は815km(440海里)としています。

 特徴的な推進装置は、胴体後部に装備された2発の電動プロペラ。このことで二酸化炭素排出をゼロにできるほか、従来のエンジンより騒音を抑えられるとのことです。

 今回の設計変更は「特徴的な外観を維持しながら、パフォーマンスを最適化する」とされています。

試作機では客室部分の胴体の太さが場所によって異なっていましたが、今回の設計案では、現行の旅客機のようにストレートな筒型になりました。これは部品数と製造コストが削減され、派生型を開発する際にも容易になるためとしています。その一方で機体のサイズやエンジン配置などは従前のままと見られます。

 すでに「アリス」は顧客からの受注を獲得しており、同社は「最新の改良により、アリスの優れた設計がさらに強化される」とコメントしています。