「駅まるごと移転」構想どうなった?
東武が再開発を計画中の池袋から近い利点も東武鉄道は2024年5月、東上線の下板橋駅で開発を検討していく方針を明らかにしました。同社は、2027年度までのグループ中期経営計画に「鉄道ネットワークを基盤とした沿線中核拠点の地域ターミナル化」を盛り込んでおり、その一環として「下板橋開発計画」を検討するとしています。
東武東上線の車両(画像:写真AC)。
東上線の下板橋駅は、普通列車のみが停車し、乗降人員は1万4578人(2022年度)となっています。JR埼京線・板橋駅や都営三田線・新板橋駅も比較的近く、徒歩で約10分程度です。駅の西側(大山方)には留置線があります。
現時点では、「下板橋開発計画」がどのような開発になるのかは明らかになっていません。下板橋駅をめぐっては、今から15年以上前の2008年、駅を西側に位置する留置線に移転したうえで、日本大学の病院と一体的に開発し、医療福祉拠点を整備する構想が発表されていました。ただ、その後は実現に向けた動きが全くない状況が続いています。この構想はどうなったのでしょうか。
東武鉄道は、駅を移転して医療福祉拠点を整備する構想について、「2016年頃に中止になり、現在は検討していません」(広報部)と話します。今回浮上した「下板橋開発計画」は、過去の計画を復活させるわけではなく、別の形で検討していくようです。
今後については「下板橋は再開発を推進中の池袋から至近にあり、東上線全体のブランドイメージの更なる醸成に大きく寄与することが期待できるため、将来計画については駅のあり方も含めて検討していきます」としています。
現時点では、開発の対象地や方向性は未定とのこと。

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