日本企業の試作品も搭載されるでしょう。
航空自衛隊の次期戦闘機開発にとって重要な機体イタリアのレオナルド社は2024年12月9日、所有する飛行試験機「エクスカリバー」が改造後の最初の試験飛行に成功したと発表しました。
「エクスカリバー」は双発のジェット旅客機ボーイング757をベースにしたテストベッド機で、元々はイギリスのFCAS(Future Combat Air System:将来戦闘航空システム)プログラムを支える試験機として誕生しました。
その後、日本、イギリス、イタリアの3か国で進めているGCAP(Global Combat Air Programme:グローバル戦闘航空プログラム)にも用いられることとなり、そのプロジェクトで開発されている機体に盛り込まれる無人航空機(UAV)との連携や、情報共有システム、兵装システムなどの幅広い機能も同機で試験されることになっています。
GCAP用の飛行試験機「エクスカリバー」。赤い矢印で指したのがサイドポッド。胴体下部にも同色のポッドが確認できる(画像:レオナルド)。
今回の試験飛行では、胴体側面および下部に新たに増設されたポッドが与える飛行特性を評価したとのこと。その結果、これらポッドがあっても安定して飛行できることが確認されたとしています。これを受け、「エクスカリバー」は今後、イングランド南西部ウィルトシャー州にある防衛技術企業キネティックの研究拠点で作業を受ける予定です。
GCAPは、2035年度までの共同開発完了を目指しており、GCAPを管理するための国際機関GIGOと、参加企業が設立するジョイントベンチャーはともに本部をイギリスに置き、前者の初代トップ(首席行政官)は日本人、後者の初代トップはイタリア人の就任が決まっています。
そういったことと関連して「エクスカリバー」は今後、様々なシステムのテストベッド機としてイギリスを拠点に飛行試験を行う模様です。

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