青色LEDの普及で、鉄道ではLED式行先表示器のカラー化が進んでいます。しかし路線バスではようやく2014年末に、カラー式LED行先表示器が日本で初めて登場しました。
青色LEDの実用化で日本人3名がノーベル物理学賞を受賞し、沸いた2014年。それにより駅にある発車案内や列車の行先表示がカラフルで分かりやすくなるなど、「乗りもの」の世界にも目に見えた変化が起きています。
しかし路線バスの行先表示器は現在も橙色や赤色、緑色を使用した昔ながらのLED表示器ばかりです。なぜ鉄道のようなカラー表示になっていないのでしょうか。
自動車の構造や装備品は、国が定める「道路運送車両の保安基準」という省令に準じ設計されており、特に車外の灯具については色や装着できる位置が細かく規定されています。たとえばフォグランプの場合、同時に3個以上点灯させることはできません。
路線バスのLED表示器が鉄道のようなカラー表示にならないのは、こうした法的な規制が原因なのでしょうか。
カラー化されなかった理由は意外と単純?そうした状況のなか、実は2014年12月23日にバス用電装機器の製造、販売を行っているレシップが日本で初めて、路線バス用のカラーLED式行先表示器を発表しています。
なぜ鉄道では普及が進んでいる2014年に、路線バスは「日本初」なのでしょうか。その理由を、開発したレシップに尋ねてみました。
「LED式行先表示器が登場した当時はLEDの価格が高く、比較的コストが抑えられる黄色(橙色)のLEDのみを採用しました。
つまり路線バスでカラーのLED表示器が登場しなかったのは、単純にコストの問題が大きかったのです。確かに路線バスのLED表示器は鉄道用よりサイズが大きく、コストがかかります。
しかし近年、青色LEDの普及に伴い価格が下がってきたこと、また路線バス事業者からの要望もあったことから、ついに路線バス用のカラーLED表示器も登場したというわけです。
また法的な点についてレシップは「バス車両に取り付ける際には、各地域のバス事業者様、国土交通局自動車局様と協議の上、本省令に順守してまいります」としており、2015年度に年間3000個の受注を目指しているそうです。
かたくなにLEDを採用しない路線バス事業者とその理由路線バスのLED式行先表示器がカラー化されると、路線系統別に色を分けるなど乗客にわかりやすくなること、そして路線バスでLED式行先表示器がさらに普及することが考えられます。これまである問題からLED式の採用をあえて行わなかった路線バス事業者が存在しているのですが、カラー化によりそれが解消されるためです。
路線バスでは現在、カラーではなくともモーターやギアといった駆動部分がなく、表示内容の編集も容易でメンテナンス費用を下げられるLED式行先表示器の採用が進んでいます。
にもかかわらず、あえて旧来のフィルム式行先表示器を使用するバス事業者もあります。「一部のバス事業者は路線を番号と色で区分しており、単色のLED式行先表示器では置き換えることができない」(レシップ)からです。
今回の路線バス用カラーLED式行先表示器の登場によって、すでにLED式を採用しているバス事業者では表示がより分かりやすくなります。そしてフィルム式を使い続けているバス事業者も色分けの問題をクリア。
またカラー化によって、文字色に白色LEDを使えば黒い背景とのコントラストが高まり視認性を向上させられるほか、多彩な色を用いて沿線の観光地や施設、自治体のマークなどを表示することが可能になるといった点でも、利用者により分かりやすくなるメリットがあります。
レシップは2020年の東京オリンピックでは外国人観光客が多数来日することが予測されるため、それまでに分かりやすいカラーLED式行先表示器を普及させていきたいとしています。

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