トルコの国営企業であるトルコ航空宇宙産業(TAI)は2025年7月24日、インドネシア政府と国産の戦闘機である「カーン」48機の売却に関する契約を正式に締結したと発表しました。
実はまだ量産前で時間はかかるトルコの国営企業であるトルコ航空宇宙産業(TAI)は2025年7月24日、インドネシア政府と国産の戦闘機である「KAAN(カーン)」48機の売却に関する契約を正式に締結したと発表しました。
契約金の総額などは明かされていませんが、報道では1兆円を超える規模であるとトルコ国内メディアでは報じられているようです。
トルコが国産で製造を目指しているステルス戦闘機「KAAN(カーン)」(画像:TAI)
同機は2024年2月に初飛行は終えたものの、現在も開発中の機体であり、契約には、今後10年間にわたる航空機の製造と納入が含まれています。また、この契約には、インドネシア国内での現地生産を支援するための新施設の建設計画も含まれています。TAIは既にインドネシアにオフィスを構えており、現地化および産業協力をサポートする体制が整っています。
「カーン」はトルコが独自開発した、ステルス機能などを有す、いわゆる第5世代戦闘機に該当する機体です。初飛行を行った1号機に加え、2号機および3号機が2026年4月と7月に飛行を行う予定とみられており、この2機は内部兵器庫、空中給油システム、機体の小規模な改良が加えられています。
2、3号機の飛行テスト後、いよいよ量産開始となりますが、正式な量産体制が整うのは、2028年頃と見込まれています。ただ、まだ時間がかかるとはいえ、今回のインドネシアとの契約は、トルコが世界の防衛産業において存在感を高める上で重要な節目となります。
【動画】つ、ついに飛んだ…! これが、カーンの初飛行です。