アメリカ海軍は太陽光発電により飛行する無人航空機システム(UAS)「スカイドウェラー」の3日間連続飛行に成功したと発表しました。
太陽光発電アメリカ海軍とスカイドウェラー・エアロは、2025年7月29日、太陽光発電による無人航空機システム(UAS)「スカイドウェラー」が3日間連続飛行に成功したと発表しました。
実験中のスカイドウェラー(画像:アメリカ海軍)
この無人機は、アメリカ海軍航空兵装センター航空部門(NAWCAD)が主導して開発を進めており、長時間飛行が可能な太陽光発電UASの実用化を通じて、海上における情報収集・監視・偵察(ISR)能力の強化を目指しています。
今回、73時間の連続飛行により、スカイドウェラーの太陽光発電による継続運用と飛行中のエネルギー維持が実証されました。さらに、通信リンク、自律的なリアルタイム意思決定能力、そして乱気流への適応性も確認されました。
NAWCADは2020年から、スカイドウェラーの太陽光発電UAS機能を活用し、アメリカ南方軍(SOUTHCOM)が直面するなかでも特に大きな課題である、麻薬密輸や国境警備といった問題への対応に向けた実証実験を行っています。
スカイドウェラーの強みは、長時間にわたる広域監視能力にあります。このような機体が長期間にわたって継続的な監視任務を担うことで、より高性能なシステムを、迅速な対応や高度なセンサーを要する別の任務に集中させることが可能になります。
今回の成果を受け、NAWCADの特別任務UAS部門リーダーであるビル・マッキオーネ氏は「スカイドウェラーを海軍のISRネットワークに統合することで、各資産の能力を最大限に活用する、階層的で柔軟なネットワークを構築することができます」と述べました