ドイツの航空機整備企業、ルフトハンザ・テクニックが、ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスの複通路旅客機「A330」の胴体外板に、「サメ肌」加工を施した表面フィルム(リブレットフィルム)を導入する計画を発表しました。ルフトハンザ・テクニックによると、エアバス製旅客機にこの技術が採用されるのは、今回が初めてといいます。
【違和感…?】日本にもあった! これが「サメ肌」フィルムが貼られている旅客機です
このフィルムは、サメ肌のように胴体表面に溝を細かく彫ったフィルムを機体に貼り付けることで、機体表面の空気の渦を制御し、空気抵抗を低減できる効果があるといいます。同社のフィルム「AeroSHARK」は、胴体とエンジンナセルに取り付けられており、燃料消費量とCO2排出量を約1%削減するとしています。
これまでこの技術が導入されてきた機体は、複数の航空会社の「ボーイング777」28機と、検証機として使用されたルフトハンザ航空の「ジャンボ機」ボーイング747だったとのこと。A330は世界中で約1000機(A330-200・-300型)が運航されており、同社はボーイング777に次いで2番目に多く納入されているワイドボディ機としています。
A330への「サメ肌」の実装は2026年を予定しています。同社によると、民間航空での使用を目的とした航空機の改造には、航空当局からの正式な承認が必要であることから、今後A330を改修するための独自の追加型式認証の取得を予定しているとのことです。