日本一ヘアピンカーブが連続する? 「津軽岩木スカイライン」

 日本は国土の75%が山地と呼ばれており、きついヘアピンカーブが続く峠道が全国各地に存在します。地図上でも、まるでカップラーメンの「縮れ麺」かのごとく、細く長くヘアピンカーブが連続する道路も。

【マジで!?】これが「日本一級の連続ヘアピン」を走る“『頭文字D』のハチロク”です(動画を見る)

 なかでも、青森県の「津軽岩木スカイライン」は日本トップクラスに「細長い縮れ麺」の様相を呈する道路です。

 津軽岩木スカイラインは、青森県弘前市にある全長9.8kmの有料道路。弘前市の西北西にそびえる岩木山を登る登山・観光道で、自動車道は麓から八合目までを結んでいます。八合目から頂上までは、展望リフトと登山道が整備されており、冬季の通行止め期間を除き、毎年5月上旬~11月中旬ごろまで利用できます。

 この津軽岩木スカイラインの最大の特徴といえるのが、総数69か所にもおよぶヘアピンカーブの多さです。道路の線形は非常に独特で、ヘアピンカーブが一定の間隔で右へ左へと連続しながら、麓から八合目に向かって一直線上に伸びています。その異様さは、航空写真などで見るといっそう際立ちます。

 これほどヘアピンカーブが等間隔に連続する道路は、全国でも珍しいレベルです。津軽岩木スカイラインは青森県初の有料道路として1965年に開業しましたが、その後、1970年には道路構造令が定められ、現在ではこのようなヘアピンカーブが極端に連続した道路が新たに計画されることはほぼありません。これ以降に新規で整備された道路にはカーブの曲線半径や勾配に基準が設けられたため、山越えにはトンネルやループ橋などが用いられるようになっています。

 そんな津軽岩木スカイラインはドライブ好きの間でも知られるスポットのひとつとなっています。2025年初めにはレッドブルの企画で、WRC(世界ラリー選手権)のチャンピオンであるカッレ・ロバンペラ選手が、津軽岩木スカイラインをドリフト走行する動画が公開されました。

 この動画では、峠の走り屋たちを描いた人気漫画『頭文字D』とのコラボレーションも実現。ロバンペラ選手の駆る「レッドブルGRカローラ」と、同作品の主人公である藤原拓海のトヨタ「スプリンタートレノ(AE86型)」が白熱したデッドヒートを繰り広げました。

 また、津軽岩木スカイラインは今年で開業60周年を迎えます。通常は普通車で1830円(2025年8月現在)の通行料となっていますが、開通日である8月25日(月)は記念として、一般車などを対象に無料開放を実施するとのことです。

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