80年代のモデルから激変! PHEVになった新型「テスタロッサ」

 2025年9月9日、フェラーリは新型の「849テスタロッサ」を発表しました。伝統の「テスタロッサ」というネーミングを冠したモデルが、プラグインハイブリッド(PHEV)車として現代に復活します。

【約40年ぶりに復活!】これが新型フェラーリ「テスタロッサ」です(動画で見る)

 今回デビューした849テスタロッサは、2019年にフェラーリ初の市販PHEV車として登場した「SF90ストラダーレ」の後継に当たるモデルです。2ドアクーペタイプのほか、オープンボディ版の「スパイダー」が設定されます。

 車体サイズは全長4718mm×全幅2304mm×全高1225mmで、ホイールベースは2650mm。外観のデザインは、近年の新型モデルである「12チリンドリ」や「F80」の面影を感じる雰囲気で、特に横一文字のヘッドライトを持つフロントマスクが目を引きます。

 パワートレーンは、排気量4リッターのV型8気筒ツインターボエンジンと、3基のモーターによるPHEV(プラグインハイブリッド)システムとなっています。車名の「849」は、エンジンが“8気筒で1気筒あたりの排気量が499cc”であることに由来しています。最高出力はエンジンが830ps、モーターは220psとなっており、システム合計で1050psを発揮します。また、駆動方式は4WDで、変速機には8段のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用。最高速度は330km/h以上と公表されました。

 ところで「テスタロッサ」とは、イタリア語で“赤い頭”という意味です。これは1950年代にレース用マシンの「500TR」や「250TR」を開発した際、新型エンジンを見た目で識別するため、一番上のヘッドカバー部分を赤く塗ったことが由来となっています。

 その後、フェラーリは1984年にこれらの車名を引用した旗艦モデルの「テスタロッサ」を発売。

ボディサイドに大型フィンを備えた斬新なデザインや、380psを発生するV型12気筒の高性能エンジンにより、日本でも大人気を博しました。

 そのため、ネット上では先代のテスタロッサからの変貌ぶりに驚く投稿が寄せられています。SNSでは否定的な意見も多く見られる一方で、「とはいえ先代テスタロッサも500TRや250TRの面影はゼロだったし」「80年代のテスタロッサも最初は賛否両論だったと聞くし、これでいいのかも…?」といったコメントも投稿されており、多くの人が新型モデルに期待を抱いているようでした。

 849テスタロッサは、9月24日に日本でも発表される予定です。現地の価格はクーペが46万ユーロ、スパイダーが50万ユーロ。これは1ユーロ=172円で計算した場合、それぞれ7912万円と8600万円に相当します。

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