JR東海は2025年9月17日、リニア山梨県駅の新設工事の請負業者を名工建設・鉄建建設・早野組のJV(共同企業体)に決定したと発表しました。この駅は、新幹線駅と高速道路の「スマートIC」が直結するという非常に珍しい形で計画されています。
リニア山梨県駅は、JR甲府駅から南に約7kmほど離れた場所に建設される予定で、リニア中央新幹線の単独駅となります。最寄り駅はJR身延線の小井川駅ですが、そこからも約3kmほど離れています。これらの駅とはシャトルバスで結ぶことが想定されています。
駅はホームが2つある高架駅とすることが想定されており、改札は2階部分に設けられます。南北を結ぶ連絡通路が1階と2階部分に整備され、2階部分は災害時の最大浸水想定ラインより上に整備して垂直避難を可能にする方針です。
今回、工事契約の締結に至った「中央新幹線山梨県駅(仮称)新設工事」の工事は、約960mの高架橋、130mの橋りょう、上家構造物(約1万5000平方メートル)、などを新設するもの。工期は2031年12月10日までとなっています。
なお、駅北側には「交通広場」や中央自動車道の「(仮称)甲府中央スマートIC」、駐車場が配置される見込み。駅南側エリアは賑わいを創出する官民連携ゾーンとなり、今後開発に向けた検討が進められる予定です。
また、リニア山梨県駅と富士山を結ぶゴムタイヤ式の「富士トラム」の発着も想定されており、今後は交通結節点となる見通しです。