川崎市は2025年9月29日、国内唯一の廃棄物専用列車「クリーンかわさき号」の運行開始30周年を記念したイベントを開催すると発表しました。
イベントは2025年10月頃から1年間にわたり市内各所で展示などが行われ、廃棄物鉄道輸送の取り組みや事業を身近に感じてもらうことを目的としています。
「クリーンかわさき号」は1日1便の運行で、梶ヶ谷貨物ターミナル駅から神奈川臨海鉄道末広町駅まで約23kmを走行。焼却灰やプラスチック製容器包装を輸送します。輸送された焼却灰は埋立処分され、プラスチック製容器包装は浮島処理センター資源化処理施設で選別などが行われます。貨物線が内陸部から臨海部まで縦貫している川崎市ならではの取り組みといえるかもしれません。
1995年10月の運行開始以来、川崎市内にとどまらず、災害時には他県の要請に応じて鉄道輸送コンテナの貸与や災害廃棄物の受け入れ処理にも対応してきました。
2024年度には3万3000トン以上を輸送しており、これはコンテナ約1万2000個分に相当します。鉄道輸送による大量かつ安定的な処理は、自動車輸送に比べて狭い道路の多い川崎市における交通混雑の緩和や、温室効果ガスの削減にもつながっているということです。