東急電鉄は2025年9月29日、元住吉検車区(神奈川県川崎市)において3000系電車のリニューアル車両を公開しました。
【車内も「え…!」】これが東急3000系リニューアル車です(写真)
3000系は東急目黒線がまだ「目蒲線」だった1999年にデビュー。
東急では導入から約20年が経過した東横線・目黒線・東急新横浜線・田園都市線の車両について、順次リニューアルを進める計画を掲げており、今回の3000系はその第一弾となります。
前面から側面にかけて赤・紺・白の帯が入った外観は一新され、前面の下端から側面のドア上にかけて、水色の帯が入るデザインに。この水色のラインの入り方は2018年から投入された田園都市線の2020系からのパターンを踏襲しています。
この外観のデザインは、コロナ禍を経て「街や利用者を元気づけたい」という思いから社内公募を実施し、41件の応募作の中から選定されました。選考の基準は「利用する人々との調和・多様性・新しさ・美しさ」です。その上で、2020系のデザインも手がけた株式会社丹青社の監修を経て完成しました。
前面デザインは長津田駅勤務の現役の駅員・嵯峨野正人さんが考案したものがベースとなっています。目黒線のラインカラーである水色が街に溶け込むようイメージしたといいます。「沿線の景色に溶け込むような車両になってほしい」と嵯峨野さんは語っています。
一方、側面のデザインは2020系に準じているほか、同形式の前面の特徴である“車両が微笑んでいるようなイメージ”のラインも踏襲。ただし角張ったフォルムに合わせたためか、2020系よりも控えで、“ふふふ”と笑みを浮かべているような印象を与えます。
内装も2020系を基調とし、天井クーラーの風道や床材、壁面フィルムを一新しました。さらにフリースペースが増設されて全車両に設置され(一部車両は2か所)、車椅子やベビーカー利用者の利便性を高めました。既存の車椅子スペースにも二段式の手すりを備え、安全性と使いやすさを向上させています。
今回披露された編成は10月2日から営業運転に入る予定で、残る12編成についても順次リニューアルが進められる見通しです。