いわゆる“レジャーバイク”の草分けとして知られているのが、ホンダの「モンキー」です。今なお大人気のモンキーですが、かつては“兄貴分”とも言える派生モデル「ゴリラ」も強く支持されていました。
【再復活に期待?】これが「モンキーの兄貴分」ゴリラです(写真で見る)
モンキーはもともと、ホンダが運営していた遊園地「多摩テック」の遊具として、1961年に開発されたバイクでした。この初代モンキーは、後に改良版をアメリカへ輸出したところ「車載できるレクリエーション用バイク」として大ブレイク。1967年からは日本でも一般販売が始まり、人気に火が付きました。
いつしか“レジャーバイク”ブームのけん引役となったモンキーは、少しずつ「公道での走行」を意識した改良を行って性能を高めていきましたが、反面、公道での快適性を求めすぎると、当初のモデルが持っていた軽量・シンプルであることの魅力が削がれてしまう恐れがありました。
そこで1978年、新型モンキーへのモデルチェンジに併せて新たに登場したのが、兄貴分に当たる派生モデル、その名もゴリラです。
ゴリラはエンジンやフレームをはじめ、大部分の部品をモンキーと共用していましたが、長距離走行も見据えた改良がおり、クルマで運ばずとも、満足に公道を走行できるモデルとなっていました。
モンキーとの違いとして、最もわかりやすいのはガソリンタンクでしょう。モデルチェンジ後のモンキーのガソリンタンクは容量5リットルで、形状はピーナッツタンク風の丸みを帯びたものでしたが、対するゴリラのガソリンタンクは容量9リットルの大型タイプで、形状も四角く、無骨な印象でした。
また、当時のモンキーの変速機は「自動遠心式クラッチ+3速ミッション」と「マニュアル式クラッチ+4速ミッション」の2タイプがラインナップされていましたが、ゴリラは後者の「マニュアル式クラッチ+4速ミッション」のみでした。
さらに、モンキーで折り畳みが可能だったハンドルは車載を前提としていないため固定式で、シートもより肉厚なタイプを採用。モンキーにはなかったフロントキャリアも装備され、実用性も向上していました。見た目も全体的に一回り大きく見え、まさに“サル”に対する“ゴリラ”のような、堂々たる風格を持っていました。
言わば「モンキーよりも一人前のバイクらしく」なることで、より純粋なレジャーバイクであるモンキーのキャラも立てたゴリラ。“弟思い”な1台ですが、デビュー当初は販売台数でモンキーを凌駕するなど、兄貴分にふさわしい存在感も示しました。以降はエンジンの出力アップなどを受けましたが、1988年に生産を終了しました。
モンキー(奥)と、その兄貴分、ゴリラ(手前)。ゴリラもまた絶大な支持を得たモデルだった(松田義人撮影)
しかし、生産終了から10年が経過した1998年、ゴリラはリニューアルされて復活を果たします。「おかえり、ゴリラ。」のキャッチフレーズで登場した新型ゴリラは、6V規格だったバッテリーを12Vに大型化するなど各部がリファインされた一方、基本的には以前の仕様を踏襲。随時マイナーチェンジで改良されながら、モンキーとともにユーザーから愛されました。
しかし、ゴリラは2007年に再び絶版となりました。これは平成18年排出ガス規制に適合できなかったためで、モンキーはFI(フューエルインジェクション)化などで規制をクリアしたものの、ゴリラは対策を受けないまま生産を終了しました。
ホンダのレジャー向け小型バイクは、2025年現在もモンキーや「ダックス」「ハンターカブ」などが125ccモデルへ移行しながら存続していますが、ゴリラが再復活するという噂は今のところない様子です。それでもなお、ゴリラは根強い支持を受けているようで、中古車相場は常に高い水準。カスタムベースに選ばれるケースも後を絶ちません。
驚くことに今年2025年には、「モンキー125」をベースにカスタムした「ゴリラ125」というモデルが、タイのカスタムビルダー・NOTE氏によって製作されました。ゴリラ125は純正ラインナップではなく、あくまでカスタムモデルではありますが、「いつかゴリラも125で…」と筆者も強く期待しています。

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