公共交通機関でロボットが活躍――そんな時代への一歩として、羽田空港で17種類の最先端ロボットによる実証実験が始まりました。
「清掃」「移動支援」「案内」…さまざまなロボットが羽田に羽田空港を管理・運営する日本空港ビルデングと、同社が立ち上げた「Haneda Robotics Lab(ハネダ ロボティクス ラボ)」は、羽田空港で各種ロボット製品を2016年12月15日(木)から実証実験として導入。
国土交通省や経済産業省と連携し、ロボットの技術検証を目的に羽田空港で実験導入を行う「羽田空港ロボット実験プロジェクト 2016」の一環。今年9月から参加事業者を公募し、今回、第1期として17社のロボットが決定しました。
導入されるロボットは、床や窓などの「清掃ロボット」4種類、モノや人を運ぶ「移動支援ロボット」5種類、自立動作や遠隔操作が可能な「案内ロボット」8種類。空港という不特定多数の利用者が行き交う公共空間での実運用を想定し、「製品自体の安全性」「公共空間での稼働についての安全性」「導入効果の検証」という3段階で実験が行われます。
「Haneda Robotics Lab」事務局の倉富 裕さんは、「日本の公共交通機関においてこれだけの規模で、しかも一般の旅客が行き交うなかでロボットの実証実験を行うのは、例がないのでは」と言います。
人工知能搭載のロボットも、場合によっては人がサポート実験対象となるロボットはさまざまな特徴がありますが、キーワードとしては「人工知能」「記憶」「遠隔操作」「自動停止」などが挙げられます。
たとえば、人工知能を搭載し、コミュニケーションを自律的に行うソフトバンク・ロボティクスの「Pepper」は、すでに多くの場所で導入されていますが、羽田のそれは多言語対応のほか、Pepperでは案内が難しい場合に人が遠隔操作して会話できる機能が追加されています。
また、中西金属工業の「ROBO Cleaper」などの自走式清掃ロボットには、人が前にいると自動で動きを止めて安全を確保する機能を搭載。掃除できなかった箇所を記憶し、あとで掃除に向かう機能もあります。多くのロボットには、安全性の確保や、ロボットの動作を人がサポートするための機能が備わっています。
ロボット導入の「ルール作り」に向けた実験「Haneda Robotics Lab」事務局の志水潤一さんは、「羽田空港での実験を通じて、国と連携しながらロボット導入に関する『ルール』を作る予定です。人がしたほうが良いサービスとロボットに任せたほうが良いサービスを見極め、サービスの品質をさらに向上できるようにするのが目的」と言います。
今回の実験について日本空港ビルデングの横田信秋社長は、「東京オリンピックが開催される2020年までに、主に国際線発着便数がさらに増加し、サービスに対するニーズの多様化が予想されます。一方で就労人口は減少するため、ロボットの導入は不可欠」と説明。羽田空港を最先端ロボット活用の舞台とすることで、ロボットを身近に感じてもらい、その技術を世界に発信していくことも目指すと言います。
人口減少社会を見据え、公共交通機関での本格的なロボット導入に向けた大きな一歩となるであろう今回の実験。実施時間は基本的に朝10時から夕方16時30分までのあいだで、国内線第2旅客ターミナル出発ロビーの南側エリアを中心に、2017年2月13日(月)まで行われる予定です。
【表】実験導入されるロボットのリスト

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