対ドローン技術をと引き換えに?

 ポーランドのカロル・ナブロツキ大統領は2025年12月19日、残りのMiG-29戦闘機をウクライナへ移送する用意があると明らかにしました。

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 この方針は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談の際に示されたもので、ウクライナの対ドローン技術と引き換えにMiG-29を引き渡すという内容です。

これまでもポーランドは何度かMiG-29をウクライナに移送しています。

 MiG-29はもともとウクライナでも運用されている戦闘機であるため、F-16やミラージュ2000のように、パイロットや整備士の再訓練を必要としません。そのため、貴重な人員をNATO諸国の訓練施設に派遣することなく、即戦力として運用できるという利点があり、ゼレンスキー大統領も「同機が必要だ」としています。なお新たに移送される機体の数については明らかにされませんでした。

 一方で、運用年数を重ねた旧式の戦闘機とはいえ、それと引き換えにポーランドが対ドローン技術を求めた背景には、ロシア側によるものとみられるドローンの領空侵犯が相次いでいることがあります。実戦で対ドローン戦術の運用実績を蓄積してきたウクライナの技術が、高く評価された結果だといえるでしょう。

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