新規展示の3両とは

 東京都青梅市にある青梅鉄道公園はリニューアルのために一旦閉館していましたが、2026年3月21日にリニューアルオープンする予定です。リニューアルと合わせて、展示車両が新たに3両加わります。

これらの車両は中央線に縁のある車両に見えますが、実際はどのような車両なのか調べてみました。

【懐かしの通勤電車も】これが新たに展示される鉄道車両です(写真)

 今回、新たに展示されるのは201系電車、115系電車、ED60形電気機関車です。このうち201系はクハ201が、115系はクモハ115がそれぞれ展示車両として整備されました。いずれも引退してから車両基地や車輛工場で長期間保管されていた車両です。

●クハ201-1
 201系は省エネルギー化の取り組みとして電機子チョッパ制御を取り入れた車両で、空気ばね台車を採用するなど、通勤電車のレベルアップを図った車両でもありました。中央線快速電車の201系は1979(昭和54)年に登場して2010(平成22)年に引退しています。

 このうち東京方の先頭に連結されていたクハ201-1は、1981(昭和56)年に量産車として最初に登場し、中央線や青梅線で長らく使用されていました。2008(平成20)年に引退した後は、中央線の車両基地である豊田車両センターで長らく保管されていました。同センターの一般公開で展示されたこともあり、一般公開とは別にこの車両の撮影会が開催されたこともありました。

 中央線や青梅線に縁があり、青梅鉄道公園で保存されるにはふさわしい車両でもあります。

●クモハ115-1030
 115系は山岳区間の走行に対応した走行機器を備え、車内は長距離客向けにボックス席も設けられていました。中央線では1966(昭和41)年から2015(平成27)年まで115系が主に高尾以西で使用されていましたが、115系は製造時期が長く、同じ115系でも世代交代が行われています。

首都圏の115系は、東北(宇都宮)・高崎線などではオレンジと緑色の「湘南色」の編成が使われていた一方で、中央線ではクリームと青の「スカ色(横須賀色)」の車体色が特徴でした。

 このうちクモハ115-1030は、115系の先頭車です。モーター付きの電動車ということで記号に「モ」が付いています。耐寒・耐雪機能を強化した115系1000番代のグループで、1978(昭和53)年に登場しました。

 長らく高崎地区で使用されていた車両で、2018(平成30)年に引退した後は長野総合車両センターで保管されていましたが、今回の展示にあたり、湘南色から横須賀色への塗り替えをはじめとした整備が行われています。

処遇が注目されていた車両が展示

●ED60-1
 ED60は国鉄時代の1958(昭和33)年に登場した電気機関車で、国鉄の直流電気機関車の基礎となる車両です。モーター(主電動機)の軽量化・高出力化をはじめ、省保守で軸重(車輪にかかる重さ)の移動が少ない台車を採用し、バーニア制御によって粘着(グリップ)力の向上と円滑な起動を実現しています。

 製造された8両のうち、1~3号機は主に大糸線で、4~8号機は長らく関西の阪和線で使用されました。4・5号機は東北の仙山線に投入され、短期間で阪和線に転用された経緯があります。

 中央線では1~4号機が甲府以東で使用された実績がありますが、短期間に留まっています。代わりにED60と同形機で、下り勾配の走行に対応して回生ブレーキを備えたED61形電気機関車がよく使用されていました。後にED61は台車を増設して全機がED62となり、軸重を減らして飯田線などの貨物列車で使用されました。

 国鉄末期の貨物列車の削減により、ED60は1985(昭和60)年に引退し、翌年までに全車両が廃車されました。このうち1号機は解体を免れ、現在の長野総合車両センターで保管されていました。今回、晴れて青梅鉄道公園に展示されることになりましたが、1号機は大糸線での活躍が長く、中央線では機関車の習熟やED61の補佐としての役割に留まっています。

 ちなみに、ED62は一部がJR貨物に継承されて1996(平成8)年に引退、2002(平成14)年までに全機が廃車されています。

 今回、新規に展示されることになった3両は、ファンの間から処遇が注目されていた車両ばかりでした。青梅鉄道公園で展示されることで、彼らは安住の地を得たことになります。

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