ウクライナ空軍は2026年1月6日、ロシア軍と戦うF-16戦闘機パイロットへのインタビュー動画を公開しました。
【動画】確かな練度…ロシアの防空網をかいくぐり無人機を撃墜するF-16
F-16はデンマークやオランダなどから供与された機体がウクライナで運用されていますが、この動画では、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の基地で学んだF-16での戦術が、ウクライナの戦場では必ずしも十分に活かせていない実情が明かされています。
インタビューを受けたパイロットは、「訓練を終えて帰国したとき、現実に直面した」と語り、「我々が学んだ戦術は、過去にパートナー国が経験した戦闘を教訓にしたものでした。しかし、この戦争はそれらとは根本的に異なっています」と説明しました。
ウクライナ空軍のF-16は主に、地上目標を攻撃するために飛来する巡航ミサイルや、自律行動可能な大型の自爆ドローンの迎撃、さらに前線付近における地上目標への攻撃を担っています。
しかし、これらの任務には、ロシア軍の防空システムや、Su-35、Su-57、MiG-31といった防空戦闘機から反撃を受ける危険が常に伴うといいます。パイロットは、「前線は脅威だらけです。彼らは高高度で待機し、私たちの編隊が攻撃に向かうのを待ち伏せすることができます。しかし残念ながら、私たちには同じことができません。そのため、地対空ミサイルの脅威を減らすために、より低高度で飛行せざるを得ないのです」と語っています。
周辺の航空優勢を確保してから攻撃を行う西側諸国の戦術とは異なり、ウクライナの戦場では敵の防空網をかいくぐる低空飛行が主となるため、F-16部隊は戦術の再構築を迫られたとのことです。
低空侵入では、対空ミサイルなどの精密誘導兵器が、建物や樹木の影響により制限を受けやすくなる場合があるため、精密誘導爆弾を搭載した攻撃機を護衛するF-16の援護編隊が、あえてデコイ(囮)となって敵機を誘い出し、ミサイルなどの弾薬を消耗させることで、爆撃任務の成功を支援するケースもあったといいます。
こうした困難な状況にもかかわらず、ウクライナ空軍のF-16戦闘機部隊は、2024年8月の運用開始以降、ロシアのミサイルおよび無人機をすでに1300発以上迎撃しています。また、1回の戦闘出撃でロシアの巡航ミサイル6発を撃墜した世界初の事例も確認されているとのことです。
さらに地上攻撃においても威力を発揮しており、ウクライナ空軍によれば、数百両に及ぶ地上車両のほか、指揮所、無人機管制拠点、弾薬庫、兵站施設など、300以上の地上目標の攻撃に成功しているとしています。

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