ホンダは2026年1月9日、千葉市の幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2026」において、北米で販売中のミドルサイズSUV、「パスポート」の上級グレード「トレイルスポーツ・エリート(TRAILSPORT ELITE)」を参考出品という形で披露しました。
パスポートの2026年モデルは、これまでの都会的なSUVから一転、オフロード走行を強く意識した無骨なスタイリングへと大きく舵を切っているのが特徴です。
パワーユニットには、最高出力約285psを発生する3.5リッターV型6気筒自然吸気エンジンを搭載。これに最新の10速ATを組み合わせ、独自の4輪駆動システム「i-VTM4」をさらに進化させて搭載しています。
今回、披露された「トレイルスポーツ」はオフロード性能を向上させたグレードです。専用の内装や、オールテレーンタイヤ、さらにはアンダーボディを守る鋼鉄製のスキッドプレートを標準装備。さらに、車両周囲の状況をカメラで確認できる「トレイルウォッチ・システム」も搭載され、岩場や狭い林道での取り回しをサポートします。
ホンダブースのステージに登壇した担当者は、「北米での圧倒的な人気を受け、日本のファンの皆様にもこのタフな世界観を体験していただきたいと考え出展しました」と語ります。現在、ホンダの国内SUVラインナップはヴェゼル、ZR-V、WR-Vが中心ですが、このたび参考出品とはいえ、日本未発売のモデルが披露されたことで注目を集めていました。
一方で、このタイミングでの「北米専用モデル」の披露は、単なるファンサービスに留まらない背景も透けて見えます。2025年に再選を果たしたトランプ大統領は、対日貿易赤字の解消に向け、アメリカ製自動車の日本市場における販売拡大を強く迫っています。
北米で生産される「パスポート」の参考出品は、こうした政治的プレッシャーを追い風に変え、日本導入に向けた市場の反応を探るホンダの戦略的な布石とも言えるのかもしれません。

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