異例の“作りかけトンネル”工事再開へ

 埼玉県は2026年1月20日、相次ぐ落石で通行止めとなっていた国道140号の秩父市大滝の区間(約1.2km)について、1月27日(火)朝10時に通行止めを解除すると発表しました。これに伴い、“作りかけのトンネル”を暫定開通させる緊急措置も終了します。

【予定切り上げ!】これが「再封鎖される“作りかけ”トンネル」です(写真で見る)

 国道140号の同区間は2025年7月に発生した落石によって路面をはじめとする道路施設が損傷し、全面通行止めとなっていました。秩父市街と三峯神社・秩父湖・中津川渓谷といった周辺の観光スポットを結び、県境の「雁坂トンネル有料道路」で山梨県の甲府方面へと通じる重要なルートですが、迂回路がない路線でもあります。

 埼玉県はこうした状況を受け、元々この区間をショートカットするトンネルとして建設中だった「大滝トンネル」を、落石発生から5日後の2025年7月16日より(一般車は30日より)“作りかけ”の状態で暫定開通させる緊急措置を取りました。

 この大滝トンネルは、地域高規格道「西関東連絡道路」の一部として建設されているもので、落石のあった区間を含む現道のおよそ7kmを直線的に短絡する2053m。2024年3月に貫通し、通行無料・2車線・歩道付き、設計速度60km/hでの開通に向けて、本体工事や付帯施設の整備が行われていました。

 一方、アスファルト舗装などは落石発生時点で未施工であったため、車両の通行は制限速度15km/h以下、歩行者・自転車含む二輪車を除くなどの条件で供用。当初、暫定開通は2025年11月末をもって終了する予定でしたが、9月に別で発生した落石によって、2026年2月末まで規制解除が延期となっていました。

 しかし、現道の復旧作業が予定よりも早く完了したことから、埼玉県はスケジュールを前倒しし、国道140号の規制解除を決定しました。なお、大滝トンネルは再び封鎖され、今後は残る工事が再開される見通しです。完成すれば所要時間は10分程度短縮されると見込まれています。

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