トヨタの「アルファード」は、上質な室内空間や後席の快適性を重視した高級ミニバンです。一方で警察庁の資料では、アルファードは車名別の盗難台数で上位に挙げられています。
警察庁は、資料でリレーアタックやCANインベーダーなど特殊機器を悪用した手口を挙げ、盗難防止を呼びかけています。
そうしたなか昨今、アルファードで話題になっているのが「残クレアルファード」です。これは、「残価設定型クレジット」と呼ばれる、将来の車両価値(残価)を最終回の支払い分として据え置き、月々の支払いを軽くする仕組みの自動車ローンで手に入れた自家用車のことです。
もし「残クレアルファード」が盗まれた場合、その支払いはどうなるのでしょうか。
結論から言うと、盗難されたとしても、残ったローンの支払いが自動的に消えることはありません。
例えば「トヨタファイナンス」では、事故で全損となったり盗難に遭ったりした場合、ローン会社へ連絡のうえ、残債の一括返済が必要とされています。
つまり、手元にクルマがないのにお金だけを急に用意しなければならないという、二重の悲劇が普通に起こり得ることになります。
クルマが消えてもお金だけは残ってしまうという現実は、利用者にとって大きな盲点となっているのではないでしょうか。
車両保険でも負担が残る!? 新車特約が使えないケースもこうした事態を防ぐために重要なのが車両保険ですが、ここにも意外なハードルがあります。
新車特約が盗難で使えないケースとは?(画像:写真AC)
車両保険で支払われる保険金には上限があり、状況によっては負担が残る可能性があります。
保険金が、“残クレ”で設定した残価分を含めたローン全額を埋め切れないケースが想定されるため、差額分が自己負担となるリスクは無視できません。
また、事故で大破した際に新車価格レベルまで補償してくれる「新車特約」も注意が必要です。
じつは、保険会社や特約の種類によっては、盗難で車が発見されない場合は新車特約の対象外となる条件があります。
新車に戻せる保険という名前から、盗まれた時も安心だと思い込みがちですが、実は頼りにならない場合があるという事実は、まさに知っておきたいトリビアと言えるでしょう。
被害を最小限にするためには、盗難をカバーする車両保険への加入はもちろん、ハンドルロックやGPS装置、追加のイモビライザーなどを組み合わせた「多重の防犯」が不可欠です。
警察庁などは、ひとつの対策に頼らず複数の防犯策を組み合わせる「複合的な対策」を呼びかけています。

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