ペルシャ湾や紅海、アラビア海などを担当海域として受け持つアメリカ海軍隷下の米中央海軍(NAVCENT)のSNSで、2026年2月8日、滅多にない組み合わせの写真が投稿されました。
【写真】「異形の軍艦」の艦橋スレスレを飛ぶ「名物攻撃機」です
それは、異形の軍艦「サンタバーバラ」と、退役目前の人気機A-10「サンダーボルトII」がコラボしたものです。
最大速度は約40ノット(約74.1km/h)以上を誇ります。武装としては、57mm単装速射砲と近距離対空ミサイル発射機を各1基搭載し、MH-60艦載ヘリコプター2機の運用能力も備えています。
一方、後者は強力な30mmガトリング砲を機首に備えた、アメリカ空軍の近接航空支援専用機です。「タンクバスター(戦車殺し)」の異名を持ち、低空を低速で飛行しながら地上の敵部隊を攻撃することに特化しています。強固な装甲でパイロットを守る高い生存性と、無骨な外見から「ワートホッグ(イボイノシシ)」とも呼ばれ、半世紀以上愛されてきましたが、さすがに老朽化が進んでおり、また将来戦への対応も難しいことなどからアメリカ空軍は2027年ごろをめどに退役させる見込みです。
両者が会合したのは、先ごろアメリカ中央空軍(AFCENT)が主導して実施された海上実射訓練「キラー・トマト(Killer Tomato)」でのこと。ちなみに、訓練名の「キラー・トマト」は、海上での射撃訓練に使用される巨大な赤いバルーン標的に由来しています。
訓練では、実弾を用いた高度な射撃訓練が行われ、海上部隊の砲術習熟度を向上させるとともに、空軍と海軍による統合運用(ジョイント・オペレーション)の強化が図られました。
前述したようにA-10は退役が目前に迫っているため、徐々に運用部隊を減らしており、長らく韓国に駐留していた飛行隊も2025年6月をもって運用を終了しています。在韓米空軍のA-10は、アメリカ本土以外で唯一の海外基地を拠点とする飛行隊であったため、これをもってA-10の現役飛行隊は、米本土に駐留する部隊のみとなっています。
こうしたことから、米本土から遠く離れた中東地域でA-10が訓練に参加することは極めて珍しいと言えるでしょう。なお、画像では戦闘艦「サンタバーバラ」のマストとほぼ同じ高さで飛ぶA-10の姿も公開されており、同機が持つ優れた低空安定性の一端も垣間見ることができます。

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