見かけ以上に重要な「縁の下の力持ち」

「これは何でしょう・・・!(場所もわかったらすごい)」

【ここか…!】これが開通時の「謎の重要設備」の設置ポイントです(写真で見る)

 首都高速道路は2026年2月17日、このような文言で“珍しい設備”の写真を公式X(旧:Twitter)で公開しました。X上には多くのコメントが寄せられています。

 首都高の公式Xでは「首都高クイズ」と題して、同路線にまつわる様々なトリビアを問題形式で紹介しています。今回出題されたのは、立体交差する上と下の橋桁をつなぐ、細いワイヤーのような設備のアップ写真でした。

 結論から言うと、この設備は6号向島線と7号小松川線が分岐する「両国ジャンクション(JCT)」の高架橋どうしをつなぐケーブルです。このケーブルは「上の橋から下の橋を吊り下げる」ための設備です。

 このユニークな構造が採用された背景には、両国JCTの立地が大きく関係しています。両国JCTは、都心から6号向島線(および三郷線)で埼玉方面、または7号小松川線で京葉道路へと至る千葉方面の交通が分合流する要衝である一方、周辺の地理条件は厳しく、隅田川の上に複数の高架を架けることで、2路線をつなぐ線形となっています。

 高架を整備する場合、一般的に地上側へ必要数の橋脚を設置して構造を支持するが方式が採られます。しかし墨田川には建設当時の1971(昭和46)年時点で毎日1000隻以上の船の往来がありました。そのため、交通や水流を守る観点から、川の上に建てられる橋脚の数には制限が設けられていたのです。

実は「レインボーブリッジ」と同じケーブル!?

 この制限をクリアするために採用されたのが、前述の「上の橋から下の橋を吊り下げる」という設計です。7号小松川線の橋が上、6号向島線の橋が下を通り、向島線の橋桁は、小松川線がケーブルを介して支える構造となりました。

 ちなみに向島線の吊り下げケーブルは、レインボーブリッジなどの構造にも採用されている「プレハブ・パラレル・ワイヤ・ストランド」という部材が採用されており、ケーブルは2か所に4本ずつ設置されています。

首都高が出題時に投稿した写真は、向島線の道路上からケーブルを撮影した写真でした。

 なおクイズについては、橋桁同士がケーブルで吊りあうという珍しい構造のためか、両国JCTという設置場所まで特定した正解者も多かった模様です。

 ユーザーからは「ここ何十回も通ってるのに、橋脚の代わりに上から吊られてる構造なの、初めて知った……」「上の方はよく通ってるけど、下は通った事無いから、こんな面白い構造になってたの知らなかったわ」などのコメントも寄せられているほか、首都高公式Xも正解発表時に「制限が多い環境ならではの支えあいですね」とコメントしています。

 また、出題写真が建設当初の姿である、2車線の状態を写した物だったことも話題を集めました。引用やコメントには「すげえ! 雰囲気全然違うしワイヤーで吊ってたんか!」「てかココ2車線だった時代あるの!?」「交通インフラ構造オタなのでこれでご飯いける」など、資料の貴重さに驚く投稿も見られました。

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