摩耗量が半減、寿命は2倍以上

 JR東海は2026年2月19日、新しい形状の「トングレール」を開発し、2026年1月から東海道新幹線の本線で試験を開始したと発表しました。

【世界初の技術!?】これが新たなトングレールの構造です(画像)

 トングレールとは、ポイントで列車の進路を切り替える際に左右に動き、車輪の方向を誘導する部材です。

 新しいトングレールの特徴は、摩耗の進行を遅らせる点にあります。レールの頂面を高くし、ポイントを曲がる際に左右の車輪に直径差を発生させることでスムーズな走行を実現するといいます。また、車輪が接触する側面の形状を車輪形状に近づけて接触面積を広くすることで、横圧を分散させる仕組みです。

 さらに、基本レールと接触する側面を直線状にすることで、車輪通過時に基本レールへ力が集中するのを防止。横圧の分散に加えて厚みを増すことでレールの強度を高め、き裂の発生を抑制します。

 つまり、変えた部分はレールの“形状”のみ。長寿命化を目的として、この手法でトングレールの取替周期を大幅に延伸する手法は、世界初だといいます。

 従来のトングレールは先端が薄く、形状も複雑なため摩耗やき裂が発生しやすく、約2年で取替が必要になるなど、一般のレールと比べて寿命は約7分の1にとどまっていたそう。新たなトングレールは従来品と比較して摩耗量を50%以下に抑制でき、車両基地での取替周期は2倍以上になる見込みだそうです。これにより作業負担とコスト低減を期待するといいます。

 今後も本線や車両基地での試験を継続して摩耗やき裂の抑制効果を確認し、2028年以降に車両基地、2029年以降に本線へ本格導入する予定です。なお、在来線への導入に向けた実証実験も検討するとしています。

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