北海道から四国まで 高規格道路が開通

 2026年の春も、全国で多くの道路が開通します。国の道路ネットワークの根幹をなす高規格道路も、全国で新規開通が相次ぎます。

【画像でイッキ見!】これが「春開通の高速道路」注目の9区間です!(地図/写真)

北海道“競走馬の里”の高速が延伸

 日高自動車道(日高道)の「日高厚賀IC~新冠(にいかっぷ)IC」9.1kmが2月28(土)に開通です。

 日高道は、苫小牧市から浦河町に至る計画延長約120kmの高規格道路です。これまでに道央道の苫小牧東IC(起点)から日高厚賀ICまでの59.9kmが開通。今回はそこから延伸し、次の静内ICまでの事業名「厚賀静内道路(16.2km)」が部分開通する形となります。

 周辺一帯は全国の競走馬生産頭数の約8割を占める「日本一の馬産地」で、沿道では馬の姿も見られます。また、農産物の苫小牧港や新千歳空港から道外への安定的な出荷にも寄与するとのこと。

 今回の新冠ICまでの開通で、苫小牧市~新ひだか町間の所要時間は現状1時間26分から7分短縮の1時間19分(夏期)に。全て一般道だった頃と比べると31分の短縮になるそうです。なお、日高道は起点の苫小牧東ICから次の沼ノ端西ICまでが有料ですが、それ以外は通行無料です。

「日本最北端への高速」に4686mのトンネル開通

国道40号バイパスの「音中道路」が、3月22日(日)に開通します。道北の音威子府(おといねっぷ)村と中川町を結ぶ延長19.0kmの自動車専用道路です。道央道から続く形で稚内を目指す北海道縦貫道の一部を構成します。

 並走する国道40号現道(延長28.9km)はカーブが多く、落石や地吹雪といった防災上の課題があるほか、雪崩による通行止めも発生しています。音中道路は、この区間を4本のトンネルで一気に通過し、距離短縮やこれらの課題解消を図ります。

 うち、最長の4686mとなる音中トンネルは、2010年に着工し、難工事のため貫通までに10年を要しました。この区間の開通により所要時間は現道から10分短縮される見込みです。

「本州最北の高速」一気に“12km超”完成! 下北縦貫道

 青森県の地域高規格道路「下北半島縦貫道路」の2区間・計12.3kmが2026年3月14日(土)に開通します

 下北半島を南北に走る下北縦貫道のうち、これまでに開通しているのは、国道4号と接続する野辺地ICから横浜吹越ICまでの南側25.3kmと、北端部の「むつ南バイパス」の一部3.4kmを合わせた28.7kmです。

 今回、むつ南バイパスの残り区間(むつ東通IC~むつ奥内IC間)5.3kmと、横浜南バイパス(横浜吹越IC~横浜IC間)7.0kmが同日に開通を迎え、同路線は一挙に12.3km延伸される見通しです(新規ICの名称は仮称)。

 これにより、残る主な未開通区間は北から「奥内バイパス」(11.0km)、「横浜北バイパス」(10.4km)の計21.4kmとなります。また開通済み区間の南端では、さらに南へ7.1km伸びる「野辺地七戸道路」の整備が国施工で進行中。将来的には下北半島から青森道や東北道、三陸道へ分岐していくネットワークが形成されます。

秋田道240km“ほぼ”全線開通へ

 秋田自動車道を構成する国道7号バイパスの「二ツ井今泉道路」が、2026年3月20日(金)15時に開通します。

 秋田道は、岩手県北上市を起点とし、秋田県の横手市・秋田市・能代市・大館市などを経由して、小坂町に至る総延長約242kmの高速道路です。起終点で東北道、途中で東北中央道や日本海東北道と接続します。

 今回開通するのは、きみまち阪IC~北秋田今泉IC間4.5kmです。能代市の国道7号二ツ井バイパス終点から、北秋田市の翔鷹大橋にかけて、国道7号(現道)に並行して3本のトンネルからなるバイパスが出来上がります。この区間がつながると、秋田道は細かい改良箇所を残して「ほぼ」全線開通となります。

群馬の新高速「上信道」ついに関越道とつながる

 群馬県では上信自動車道の一部を構成する国道17号「渋川西バイパス」が、2026年3月14日(土)15時半に開通します。

 上信道は、関越道の渋川伊香保IC付近から八ッ場ダム方面へ向かい、上信越道の東部湯の丸IC付近(長野県)までを結ぶ計画の高規格道路です。このうち渋川西バイパスは、上信道の中でも“根本”にあたる区間で、渋川伊香保ICを出てすぐの交差点から3.1kmの現道活用区間は整備済み。今回は残る1.9kmのバイパス区間が開通し、上信道の既存開通部とつながります。

 渋川西バイパスを含めた上信道のバイパス区間は信号のない立体道路となっており、今回の開通で渋川市街の混雑区間も回避可能となります。未だ整備中の区間もありますが、八ッ場ダム方面のアクセス性が向上するだけでなく、伊香保方面との交通分散も図られそうです。

新東名から北へ「無料道28km」つながる! 三遠南信道

 愛知県東部では三遠南信自動車道の東栄IC~鳳来峡IC間(7.1km)が2026年3月14日(土)に開通します。

2026年「春の高速道路開通ラッシュ」注目の9区間! 「本州...の画像はこちら >>

三遠南信道の開通区間で最長の三遠池場坂トンネル(乗りものニュース編集部撮影)。

 三遠南信道は中央道の飯田山本ICから南へ、新東名の浜松いなさJCTに至る計画延長約100kmの高規格道路で、全線が通行無料で整備されています。

 今回の開通により、新東名側にあたる愛知・静岡県側の浜松いなさJCTから佐久間川合ICまでの断絶が解消され、新東名から北へ続く27.9kmが一本になります。これにより、浜松市の山間部にあたる佐久間地区から都市部の浜松市役所までの所要時間は約30分短縮の約75分となるそうです。

 また、東栄ICは飯田市街へ通じる国道151号に接続しており、三遠南信道の未開通部にある“酷道”区間を避け、浜松-飯田間の移動が格段にしやすくなります。

奈良の渋滞ポイント「京奈和道のブツ切り」一部解消へ

 奈良県では京奈和自動車道の橿原高田ICにおける「大阪方面接続ランプ」が2026年3月8日(日)6時に開通します。

 これは、和歌山から奈良方面に続く京奈和道と、国道165号「大和高田バイパス」の大阪方面を直結するランプです。これにより、大阪-和歌山のあいだで阪和道から「南阪奈道路(有料)~大和高田バイパス~京奈和道」という信号のない別ルートが形成されます。

 京奈和道の本線は奈良県内で未開通部が存在。和歌山方面からの京奈和道の開通区間が途切れる橿原高田ICでは、高架の専用部から地上の国道24号「新堂ランプ」交差点へ全てのクルマがなだれ込むため、3km以上の渋滞が発生することもあります。京奈和道~大和高田バイパスの流れが高架のランプに移行することで、交差点の渋滞緩和も期待されています。

「山陰道」さらに一挙15km延伸!

 島根県では山陰自動車道の一部として「三隅・益田道路」が2026年3月28日(土)に開通します。

 三隅・益田道路は石見三隅IC(浜田市)~遠田IC(益田市)間15.2kmを暫定2車線で結びます。これにより、島根県内の山陰道は173km中150km以上が完成し、開通延長は9割近くに達します。

 ただし、一部のICではやや特殊な開通形態がとられます。新設される鎌手ICは建設中に硬い岩盤が出現し工事が遅れているため、2026年8月ごろの完成まで出入口が通行できません。また、西端の遠田ICも法面掘削中に湧水による亀裂が発生したため、本線部を通行不可とし、ランプのみを介して国道9号を経由する暫定措置がとられます。

「徳島南部道」新区間が3月“ブツ切り開通”へ

 徳島県では徳島南部自動車道の阿南IC~小松島南IC間が2026年3月8日(日)に開通します。

2026年「春の高速道路開通ラッシュ」注目の9区間! 「本州最北の高速」延伸 「新東名から“酷道”の手前まで1本」も!
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徳島南部道で開通する阿南IC(画像:徳島河川国道事務所)

 徳島南部道は徳島道の徳島JCTから分岐し、阿南市に至る計画延長22kmの高規格道路。現在は徳島JCTから徳島津田ICまでの7.1kmが開通済みです。今回開通するのは、徳島津田ICから1区間離れた、小松島市と阿南市を結ぶ3.2km区間です。通行料金は無料で、暫定2車線での開通となります。

 この開通により、那賀川に架かる持井橋や那賀川橋周辺の渋滞緩和が期待されています。また、開通区間の近隣には青色発光ダイオードの発明で知られる日亜化学工業の本社などが位置しており、地域産業の支援も見込まれています。

 なお、この路線も含まれる四国の高規格道路計画「四国8の字ネットワーク」の整備率は、今回の開通により約77%になるということです。

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