街中を走る路線バスは、赤や青、あるいはキャラクターが描かれたものなど、とてもカラフルです。
【手放し運転!?】走行中、ハンドル操作が必要ない「バス」です(写真で見る)
しかし、歩道橋の上などからバスを見下ろしてみると、多くの車両で屋根だけが真っ白に塗られていることに気づくかもしれません。
ボディの前後左右は凝ったデザインが採用されている一方、なぜ屋根にはそういったカラーリングが施されないのでしょうか。
大きな理由は、太陽の熱を反射して吸収を抑える「遮熱」の工夫にあります。
白色には、太陽から届く光や熱(赤外線)を反射し、熱を吸収しにくいという性質があります。黒や濃い色に比べて熱を受けにくいため、車体の表面温度が上がりにくくなるのです。
近年はさらに進化した「遮熱塗料」の採用が進んでいます。塗料メーカーなどの公表資料では、遮熱塗料により屋根の表面温度が通常塗料より低くなることがあり、結果として車内温度の上昇を抑える効果が期待できるとされています。
屋根が熱くならなければ、とうぜん車内の温度上昇も抑えられます。その結果、エアコンの効きが良くなり、冷房に伴う負荷の軽減にもつながります。
全身ラッピングでも屋根は「白」快適な移動を支える見えない鉄則とはかつては、太陽光を反射させるために銀色(アルミ色)の屋根を採用するバスも多く見られました。しかし、塗料技術の進歩により、現在ではより高い効果が見込める白が主流となっています。
屋根が白一色のおかげで夏も快適に(画像:写真AC)
ボディを広告で覆うラッピングバスでも、屋根の部分は白い塗装のまま残すケースが見られます。
屋根まで覆うと遮熱の効果が得にくくなり、車内の温度上昇につながる可能性があるため、快適性の観点から配慮されていると考えられます。
このように、現在のバスの屋根が白いのは、単なるデザインの問題ではなく、目立たない場所での工夫があるからなのです。
私たちが、夏でもバス車内で涼しく過ごせるのは、屋根の上の白い知恵のおかげといえるかもしれません。次にバスを見かけたときは、ぜひ屋根の色に注目してみてください。

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