「倉敷福山道路」最後のピースとなる県境13.2kmが事業化へ

 国土交通省 中国地方整備局が2026年度より、国道2号「福山道路(笠岡西~長和)」の事業に着手する見込みです。55kmもの長大なバイパスが、ついに全線開通に向けて歩を進めます。

【超壮大!】これが55kmの大規模バイパス“最後の区間”福山道路です(地図/写真)

 福山道路は岡山県笠岡市から広島県福山市を結ぶ15.5kmの国道2号バイパスで、福山側の3.3kmはすでに事業中です。岡山県側の「笠岡バイパス」から続く13.2kmについて、新たに事業化する見込みとなっています。

 笠岡バイパスや福山道路は、高規格道路「倉敷福山道路」約55kmを構成する国道2号バイパス群の一部です。55kmが9つの区間に分けられて事業が進められてきましたが、県境をまたぐ福山道路の笠岡西~長和は唯一、事業化されていませんでした。

 笠岡バイパスは2026年4月5日に側道部が全線開通を迎え、その東側の「玉島・笠岡道路(II期)」も26年度内の開通が予定されています。そうしたタイミングで「広域道路ネットワークを形成するために必要な区間となっている」という福山道路が全線事業化されることとなりました。

 福山道路の新規区間は、JFEスチール西日本製鉄所の北側を東西に横断し、その企業城下町として発展した市街地を橋梁で貫きます。市街地にはICが4つ(ハーフIC含む)設けられる見込みで、川に囲まれた市街地内外のアクセスポイントを確保します。一部のICを平面接続とする案も検討されたものの、このアクセスコントロールと速達性確保の側面で連続高架橋形式が選定されました。

 既存の国道2号は、福山市街で30以上の信号が連続(伊勢丘入口-神島橋西詰)しており、速度低下が著しく事故危険区間も多数あります。港湾運送業者からは「通常40分で移動できるところが、渋滞時には1時間20分程度かかり、余分な時間が増えている」との声も。

 信号のない高架のバイパスができることで、平均旅行速度は約23km/hから約63km/hへ向上し、岡山県側の用之江交差点から広島県側の赤坂ICまでの所要時間は、現在の約41分から約18分へ、約23分も短縮されると試算されています。

 設計速度80km/hの4車線で、事業費は約3030億円が見込まれています。この事業を含む倉敷福山道路全体の費用便益比は3.9と算出されており、投資効果も高いとされています。

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